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氏 名所 属
笹本 潤一 (株)JTB北海道 旭川支店長

■ご意見の内容

 私は観光を商売としているため、観光地へのアクセスが問題と思っている。
 旅行会社のツアーは業者間の競争により飛行機原価が安い千歳空港発着に集中しており、千歳空港からどこまで足を伸ばせるかが鍵となる。北海道旅行が一生に一度だった時代は、1週間程度の日程で北海道を一周するツアーが一般的であったが、北海道旅行が手軽になった現在は3〜4日のツアーが主流で、比較的短期で多くの箇所を巡りたいという要望が強い。
 旭川からの修学旅行も今では函館までバスで1日で行けるようになったが、一昔前には考えられなかった。高速道路が整備されたおかげであり、高速ネットワーク整備は重要である。
 しかし、九州は東西・南北のネットワークが整備されているし、四国も整備が進んでいるのに比べると北海道は遅れている。

 個人旅行の形態としてはレンタカー等でのドライブ観光が伸びている。
 ドライブ観光はアジア諸国からの観光客の要望も高い。
 ドライブ観光の個人客は、景色を楽しみながらゆっくりと旅行を楽しみたいという希望があり、こうした観光には道の駅への需要が高く、道の駅やシーニックバイウェイの取り組みの充実を望む。

 道路整備が進むなかでひとつ心配な点は、バイパス化で現道のドライブイン等が衰退していることである。
 こうした問題に対して、高速道路のサービスエリアにドライブインが優先的に入れるような配慮を望みたい。

 観光の国際化に伴い、道路標識等の多言語化も課題である。
 道路標識での対応が難しければ、案内看板でカバーする等の対策が必要と思われる。