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氏 名所 属
坂口 邦三 和歌山県観光連盟 顧問

■ご意見の内容

○ 道路整備は国だけではなく県や市町村の協力が重要である。国の意向が強くても県や市町村の協力なしでは用地買収などが進まず、いつ整備が完了するかがわからないといったことが多いことから、早く整備ができるための法整備が必要であると考えている。一人の方が反対したからといって道路がつながらないなどということはなくしていかないといけない。

○ 観光において道路は不可欠である。私がここに来たのが、昭和25年、電気も水道も電話もなかった頃であり、観光を広げるために、当時の県知事や県議会等に色々と働きかけたことにより、道路が広がったことで、一気に栄え、また、昭和46年の和歌山国体の時は、拡幅されたトンネルが完成し、バスが自由に通れるようになり、私の旅館に来るだけのバスで、道路が輻輳したこともある。それ以来、道路は広がっていない。道路は大事、ただ、それだけでは、観光産業は成立しない。運輸業者、旅館業者、ドライブイン、全ての観光業界の意識が燃え上がってこなければ国も県も動いてくれない。

○ 和歌山県は道路整備への活動は精力的にやっていると感じている。和歌山県は過疎地に囲まれているため、交通の便も悪く、道路整備も遅れており、人口もどんどん減っていく、といった悪循環になっており、県として辛いところであると感じている。和歌山県の道路整備は他府県に比べて遅れており、道路が整備されなければ、その土地は絶対に発展しない。紀南にまでにも一気に、新宮にまでにも一気に高速道路を整備して欲しい。他の道路を整備しなくても良いから、まず一気に通して欲しい、というのが私たちの気持ちである。京奈和自動車道もなかなか進まない。早期に実現するため、もっと国の強い行政力が欲しいと思って仕方がない。また、国民にも自覚が欲しい、国民がこぞって土地を無償提供してでも、道路を整備するというような気持ちが今の日本人にはない。

○ 以前、白浜町や那智勝浦町へは観光バスが入れなかったが、国道42号が拡幅され、観光バスが通るようになると、若い人たちが白浜町まで行くようになり、和歌浦が素通りされていったが、これから先、道路が南伸されれば、白浜町を素通りして、那智勝浦町まで行くことになっていくだろう。どこかが良くなったら、どこかが寂れていく、これは仕方がない、それをどういった形で食い止めるか。白浜町だけ、那智勝浦町だけというのではなく、和歌山県全体が道路も含めた観光に力を入れていけば、和歌山県全体もきっとよくなってくる、今はそう考えている。