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氏 名所 属
佐藤 誠治 大分大学 理事・副学長

■ご意見の内容

日本の道路は非常にクオリティが高い。長持ちする道路を作るために、厳しい基準で設計するということを全面的に打ち出した設計基準があればと考える。

途上国のインドネシアはガードレールが少ない。景観を阻害しないで良いと思う。反面、日本は防護柵の設置をやりすぎではないか。私が外国の方を岡城に案内したとき、石垣があってそこにはフェンスがなくて落ちる危険があると言われたが、石垣にフェンスを設置して安全対策を講じなくても、危ない場所には近づかないと注意する。道路に関しても同じように、道路の向こうは川だと認識して、落ちたら自己責任だという意識があればいいと考える。そういった自己責任や注意義務が少ない。福岡で起きた飲酒運転事故で設計基準が厳しくなったかもしれないが、車と人が共存できる社会風潮や道路環境を作っていただきたい。

特定財源について、別のところが足りないから道路財源から流用するというのは、だまされたという考えになる。道路財源は地方にとっては大切である。

東九州自動車道の早期完成を望む。西九州と東九州では東九州に30年の遅れがあると思う。東九州自動車道は地域経済とも密接しており大事なネットワークである。高速道路は全国の高速がつながってこその高速道路と考える。ネットワークができてはじめて効果が出る。都市の論理だけで考えずに、地方の論理も十分に考慮して欲しい。その上でネットワークの整備をしっかり整えるべきである。

道路整備も大事だが、お互いが注意し合うことも重要。交通マナーだけでなく、道徳教育も大切である。社会全体としてのマナーが国々によって違うので意識を変えていく必要がある。