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氏 名所 属
千田 稔 国際日本文化研究センター 教授

■ご意見の内容

【これまでの道路政策に関して改善すべき点】
・歩道の無い道路が多すぎる。日本は道路後進国であるが、今後、効率化のためだけに道路は造れない。建設時には必ず歩道を設けるべきであり、歩行者バリアフリーが前提。
・横断歩道橋は高齢者や障害者にとっては苦痛であり、景観も悪い。あくまでも次善の策であり、ドライバーが歩行者に遠慮して止まれるような工夫が必要。

【道路に関して無駄と感じること】
・道路はそのほとんどが必要である。都市部、地方部とも平等である。利用効率が悪いため無駄と思われているかもしれないが、実際に無駄はない。
・無駄と思われないためには、今ある道路を有効活用することが必要。

【今後の道路政策において重視するべき点】
・自転車利用の促進が重要。ヨーロッパからの留学生達は京都市内のどこへでも自転車で行く。環境にも優しく、日本人の車社会に対する意識を見直させる必要がある。
・奈良観光にも自転車は重要な役割を持っている。自転車に安全に乗れる環境整備も必要。
・これからの道路づくりは景観との調和が大切になってくる。透明の防音壁等デザインに配慮し、道路全体をきれいなデザインに仕上げる。

【道路政策全般に対するご意見、ご要望】
・道路整備を進めるうえで、問題の多い箇所を後回しにするのは姑息な手段である。
世界遺産の持つ重さを十分認識して計画を進めてほしい。
・道路に親しみやすい名前を付ければ良いのでは。例えば「図書館通り」など。
・歴史的な道路は、交通規制等により車を減らし、道に対して優しい交通とする工夫が必要。
・県南部の土砂崩れによる被害は相当なもの、まさに道路は命綱である。