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氏 名所 属
下津 昌司 元熊本大学 工学部 教授

■ご意見の内容

○生活道路に、通過交通が進入してこない施策が必要
 日常生活の場である住居地区における道路は、道路としての役割と同時に、近隣の人との交流のための生活の場そのものである。またこの地区は、幼児や小学生などの通園、通学路であり、時間帯によっては、遊びの場となる。このような生活の場の一部という観点から、安全、静穏、大気の清浄保持が特に必要である。
 上記理由から、この地区の道路が、一般の道路と同じ構造であることに問題がある。
 特に幅は、消火活動のため等の理由により、日常生活の必要以上の一定幅(4.0m)を設定している。このような点を含め、根本的に考え直してほしい。
 つまり現状は、通過交通が、歩・車道が区別された道路と同じ感覚で、バイパスとして、生活道路に進入し、歩行者が本来優先であるべき場であるにもかかわらず、むしろ危険を感じるようなスピードで通過する例が当然のようになっている。人身事故の発生は起こるべくして起こっている感がある。したがって道路標識によって通過交通の抑制、禁止を図り、むしろ進入しても通過し難い方策(構造)を工夫すべきである。

○大規模林道や農道等、必要性は理解するが、もっと、横断的に道路ネットワークを考えるべきである。(調整が必要)

○市街地に駐車場があるから自動車が増え、また、駐車場が増えるという悪循環が起きているように感じる。
 また、バスの料金が高いため、利用者が減り、更に料金が高くなるという悪循環がおきている。公共交通機関の使い勝手がいいのは大都市だけではないか。

○熊本空港の東京以外の使い勝手が悪いため、東京以外を目的地とする場合、福岡空港を利用している。

○既に研究が進められている公共物(道路、下水道、ダム等)へのアセット・マネジメントの考え方を道路分野で先行的に実施することを期待したい。