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氏 名所 属
紫藤 正行 札幌商工会議所 地域開発副委員長

■ご意見の内容

■今後の道路整備において優先すべき課題について
 ・北海道の産業構造は1次産業と3次産業に特化し、2次産業が伸び悩んでいる。これは企業の進出において、冬という移動に係わる課題、また、主要な交通拠点への輸送において、道央圏では札幌都心部を経由しなければならないという交通上の課題があるためである。

  そのような課題の解決を図るためには、加工食品や工場製品などを北海道各地から新千歳空港や小樽・苫小牧港などへ輸送する際に札幌都心部をスムーズに通過するために必要な札幌南環状道路やインターチェンジへのアクセス道路など、30年先といった将来を見据えた際にも真に必要となる大規模な環状・放射系道路の整備が必要である。

  それと同時に札幌市内の各渋滞交差点への対策や北海道内各地から札幌市へのアクセスを向上させる高規格幹線道路網の整備、また、交通及び物流の拠点となる石狩湾新港や新千歳空港の拡張整備などもまだまだ進めて行くことが必要である。
  以上のことも考慮しながら、国土交通省が主導し、自治体とも連携して北海道における道路整備の優先課題を整理し、長きに渡り道路整備の根幹となる総合的な中・長期計画を策定していただきたい。
■今後の道路整備において改善すべき課題について
○環境問題への対応
 昨今、世界的にCO2削減など環境問題への対応がどの業種においても必要となってきており、特に自動車業界などはハイブリット車や水素自動車の開発など技術革新が目覚ましい。今後はそれらソフト施策と併せた環境対策としての道路整備を積極的に進めるべきと考える。
○冬期道路管理について
 札幌をはじめとする北海道においては、毎冬多額の予算を費やして冬期の道路管理を行っているが、今後は除排雪におけるコスト縮減を進めるとともに、除排雪によって発生した雪の有効利用(冷熱転換など)も考えて除排雪から利雪への転換を図るべきである。