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氏 名所 属
鈴木 実佳 (株)帯広市民ラジオFMウイング 編成制作課長

■ご意見の内容

【■全般】
平成19年1月に北海道の道を考える懇談会の提言書が出され、北海道における道路施策の方向性と取り組むべき施策が示されました。中期的な計画には、提言書の内容が反映され着実に各施策が進められることが必要です。

【■優先度について】
道路に関して周りの人から聞くだけでも、郊外の道路において案内標識が少ない、鹿の飛び出しは危険、路上工事で何度も止められ時間に遅れ死活問題だ、美しい景観のある場所に安全に車を止められない、搬送が遅くなり都市の病院へ行く途中妊婦さんと赤ちゃんが亡くなったのは気の毒だ、除雪をもう少しまともにやって欲しい、歩行者や視覚障害者、車椅子が安心して通れる道がないなど、道路の課題や要望は沢山あります。それぞれの立場でみれば、すべてが優先して解決して欲しい重要な課題になります。施策の優先度については、市町村道から国道、高速道路まで、道路それぞれの使命や役割が異なっており、それぞれで必要とされる施策は異なります。都市部、地方部、観光地、農業地など地域ごとの優先度を考慮する必要があります。すべてを一律にデータで整理できるものではないと思います。 たとえば、渋滞対策を優先するとした場合に、他の道路施策への投資を抑えて日本中で渋滞の多いところを真っ先に解消することがこの国を発展させる近道になるのでしょうか。地域のどのような特性を伸ばしていくのか、そのことを議論した上で必要な施策の優先度や重要度を決めていく必要があると思います。それぞれの地域が自らの特徴を伸ばして発展することに、様々な道路施策で寄与できるはずです。中期計画の作成に向けては、そのような視点が必要です。

【■効率的な展開で重要なこと】
最近は、採算性、効率性ばかりが追求されていますが、重視すべきは、道路の使命・役割を明確にすることだと思います。病人等、緊急を要する搬送を目的とする道、観光客を呼び込むための道あるいはレジャー目的で走る道、産業に必要な道、地域の特性を色濃く出している道など、それぞれの道路の使命・役割を見いだし、これらのことからその道路をどう保全、開発していくか、そして、どのくらいの予算が必要かを明確にしていくことが必要だと思います。「使命・役割」が明確になった道路には具体的な策を施していくことにすれば良いと思います。その積み上げが中期的な計画になるものと思います。中期的な計画の作成にあたっては、計画を策定される方が地域に足を運び、道路についてもっと地域住民の理解を深めることに努め、ひとりひとりの思いや意見を聴き取ることが必要と考えます。その上で、人々に道路の特性を認知してもらい、道路を利用する人々の目的にあった整備、保全に資する計画とすることが重要と考えます。

【■道路の使命と役割という視点から優先すべきこと】
北海道においては、1年を通して安全に走行できる道路づくり、地域の人々と協働で進める沿道の景観づくり、歩行者を巻きこまない自動車専用道路、自然や風景など地域資源を生かした道路づくりを進める必要があると思います。