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氏 名所 属
陶山 専太郎 (社)岐阜県バス協会 会長

■ご意見の内容

・例えば、岐阜市内におけるバスのトランジットセンター(市内バスと急行バスの乗り換え)の整備、バスベイにおける道路路面のカラー舗装化、国道156号(岐阜市〜関市間)のように渋滞が著しい路線における名鉄の廃線敷きを利用した可変レーンの設置、バス・タクシー専用レーンの設置等、都市部におけるバスの走行環境の整備が必要である。

・低床バスを導入中であるが、バスベイの無い停留所等では身体障害者の乗降に苦労しており、乗降時の交通安全上も問題もある。道路の線形や勾配が厳しい山間地も含めて全部とは言わないが、低床バス導入に合わせたバスベイ等の環境整備が必要である。

・バスの走行環境整備は全てが全て道路事業で対応できることではないが、地元市町村、運輸関係者、交通管理者、道路管理者等の関係機関が十分に調整を図って、都市部における公共交通機関としてのバス交通の円滑化施策を推進すべきである。

・これら、バスの走行環境整備は街づくりとも深く関係することから地元市町村の意識が重要だが、なかなか進んでいないのが現状である。バスの走行環境整備については、地方分権の話もあろうが、中央から地方の行政に対して強く指導を行うべきである。

・岐阜県は鉄道が発達していない県であり、東海環状自動車道、中部縦貫自動車道などの基幹道路の整備が重要である。安房トンネルの開通で飛騨が活性化し、東海環状自動車道東回り区間の開通で、関市等が大いに活性化した。東海環状自動車道西回り区間を含め、基幹道路の整備は地域の活性化に繋がる。

・道路が出来ないとバスのネットワークが繋がらない。東海北陸自動車道の全線開通も間近だが、新潟までが旅行圏に、富山・石川が日帰り圏になる。料金が安く、時間も短縮される新たなバスネットワークが形成でき、地域の活性化や観光の振興に繋がる。

・岐阜市〜関市間の名鉄美濃町線の廃止でバスの増発したが、国道156号が慢性的な渋滞で、円滑な運行に支障をきたしている。国道156号岐阜東バイパスの整備など、渋滞の解消のための道路整備を推進すべきである。

・いわゆる「無駄な道路」というような印象は無い。必要なところに道路を造るのは当たり前である。

・各道路管理者においては、毎年、バス運行事業者から個別のバス路線における道路の問題点についての改善要望を聞いて改善をして貰っており、バス乗務員等の現場からは非常に好評である。このように、地域や関係者のニーズ、意見を集約して道路整備に反映するなどの仕組みを増やしていけば、道路整備に対する評価もさらに高まるのではないか。