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氏 名所 属
杉山 毅 下北交通(株) 業務推進本部長

■ご意見の内容

◆今後の道路政策における効率化のポイント
・高速性・定時制の確保の観点から、自動車専用道路等の高規格道路が社会資本として欠かすべきものではないこととは捉えておりますが、現実問題として、完成時期が示せないような事業の場合は、完成までの期間中に例えば、「ゆずり合い車線」の充実等、実現性の高い施策を優先して行うこと等も効率化の一環と考えます。

・全国的に見て「喪われた道」が数多くあります。当地に於いても、国策事業であります21世紀のエネルギーを担う重要プロジェクトが進められている地域に多くみられますが、単に廃道とするのではなく、その後の活用を見いだすことにより地域活性化に繋げることは出来ないものでしょうか。(風間浦村地区、大間鉄道の高架橋の道路化とか)


◆今後の取り組む道路政策の優先度
[優先度が高い課題]
・高速性・定時制・安全性の確保
・高速性の観点から→地域間交流の促進、産業・観光分野の発展効果
・定時制→救急医療体制・災害時の避難に効果
・安全性→走行の安全性が図られることによる事故の抑制
 等がポイントになることと考えます。

[優先度が低い課題]
・前述した、高速性・定時制・安全性のポイントの評価が低い道路政策


◆その他
1.道路政策に関する改善点
・道路毎に提供されるサービスレベルについて
 例えば、国道という名前で普通車が交差できない道、救急車両の通行が適わない道等には可及的速やかな対応策が必要であるとか、道路毎に評価基準を設け期間毎にマネジメントを実施してはいかがでしょう。

・道路行政サイドからの一方的なサービス提供にならぬよう、利用者を含む関係者から理解・共感が得られているのか、アセスメントを実施し、合意形成が出来た後に事業を実施すべきではないでしょうか。

・全国的に見て、バイパスが開通したことにより「町が死んだ」という話をよく耳にします。道路政策と街づくりの関わりについての整合性がついていないことを意味する言葉と捉えますが、互いに利益を提供する方法はないものでしょうか。

2.道路に関して感じる無駄
・道路に関する工事に対して無駄を感じます。所管毎に工事の性格が違うために同時期に施行できないのだとは思いますが、舗装工事が終わったと思ったらそれを剥がし下水道の工事を行う等がよく見受けられますが、工事を同時に施行することは絶対不可能なのでしょうか。

・バスポケットを造ってはみたものの、バス事業者・利用客のニーズを掌握しなかったために不都合が生じ、別の場所に再度設置工事をすることになってしまったとか、そういう事例を最近見ました。

3.幅広く意見を聞く上での留意点
・受益者負担の観点から、地元住民等地権者からの用地提供や協議・調整等の調整が前提であり、協議がまとまっていない事業についての早期着工は見送るべきものと考えます。見送りする決断によって別の施策が考えられるものであり、ベストのサービスをプレゼントしてからの代替案を受け入れるには甚だ難しいものと考えます。

・PlanからDoまでに時間がかかりすぎ、当初試みの状況から齟齬が発生した事業等ないものでしょうか。ある程度時間が経過した事業については、着工にあたり、当初の考えを振り返って検証すべきではないかと考えます。

4.その他意見
・安全性の確保の観点から、道路の除排雪等、雪道対策について当地にあっては非常に評価できるところでありますが、暖気状態から急激な冷え込みへの変化(路面がブラックミラー)に即した対応は今ひとつ機敏性に欠けるように思われます。又、冬期における道路パトロールにつきまして、ある地域に重点がおかれ他の地域とのバランスに隔たりがあるように感じられますがいかがでしょう。

・道路の付け替え工事等による既存道路の廃止及び新設がある場合は、旅客自動車運送業者にあっては事業計画変更認可申請及び変更届が必要であるが、工事の完了から供用時期の通告が所轄の標準処理期間に入ってからの通告が多く、間際での申請が常態化している。施行に際しては本件について留意いただき、完成時期等の通達及び変更が生じた場合は、リアルタイムにお知らせ願いたい。

・ある地域では、路上に覆いかぶさるように樹木の枝が茂っております。シーズンによっては木漏れ日が心地よく、ドライブの楽しみの一つにもなっておりますが、冬期間にあっては、枝から落ちる固まった雪による車両への被害をよく耳にいたしますがそれに対する対策はどういった施策をもっておりますでしょうか。