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氏 名所 属
財部 誠一 経済ジャーナリスト

■ご意見の内容

○ 計画中の道路を全て作る事が理想だが、今の日本の財政・国力からすると難しいと思う。また現在の好景気が2010年以降も続くとは思いにくい。
○ 国の国際競争力を語るうえで、首都の魅力は欠かせない。首都の力がその国の力を示すものであると思う。首都の魅力を向上させることでその影響が地方にも広がっていく。
○ 現在の東京は至る所で渋滞が発生しており、成田空港から東京都心部まで車で数時間もかかることがある。国際都市の中で、国際空港から首都までこれだけの時間がかかる国は日本だけである。そのような観点から、圏央道や東京外かく環状道路などは早急に完成させるべきである。
○ 地方の道路については、全てやめるべきとは思っていない。九州の東部や四国の南部の実態を見れば、地方でも高速道路が必要な場所があるということは認識している。しかし、交通量が少ないのに国道バイパスと高速道路が並行したり、立派な農道と並行するような道路作りは絶対に避けるべきである。
○ また、地方の人は道路が整備されるだけで地域活性化につながると勘違いしている人が多い。ストロー現象により、道路は整備されたが地域経済は逆に地盤沈下した例が少なくない。道路整備を地域活性化につなげるためには、地方で企業誘致等の努力をすべきである。
○ 道路整備の優先順位を政治家や役所で決めるのではなく、客観的に順位付けをすべきであると思っている。そのために第3者機関を作って、道路整備の優先順位を決めるのがよいと考えている。
○ 地方の道路については、道路を作ることで地元の生活がどれぐらい変わったのかといった効果を国民全体で注目していくような仕組みを創るべきである。また県道・市道も含めて、地方の道路の優先順位についても第3者機関で順位付けするべきであり、その際は地方の人に道路整備の効果を上げるためにどの様な努力をしようとしているのかプレゼンしてもらい、それを第3者機関でジャッジすればよいと考えている。
○ 道路整備に対する国民の不信感を払拭するためにも、透明性の高い道路整備の優先順位付けが重要である。