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氏 名所 属
竹内 秀雄 公立豊岡病院 院長

■ご意見の内容

○これまでの道路政策に関して
・20年ぐらい前から工事をしている道路もあり、道路事業はなかなか進まないことが多い。医療の世界でも経済合理性が追求されてきている。道路にしても医療にしても多くの人が利用する公共の社会資本であり、お金をかけるところにはかけていかないと適切なサービスが提供されないばかりか、傷んでいくばかりになってしまう。北近畿豊岡自動車道をはじめ、計画されている道路の完成を早く実現してもらいたい。

○今後の道路政策において
・最近では鉄道などの交通機関は経済効率が重視されて地方部では本数が減っている。そのため地方部では都会に比べて道路の重要性が非常に高い。交通量だけで道路の必要性を評価すると不便な地方部では整備が遅れ、不便なまま取り残されてしまう。地方部に人を集めるには道路をきちんと整備する必要がある。また、豊岡のような地域では、近年は医師不足に悩まされているのが現状である。医師も不便なところではなかなか来てもらいにくい。大都市とのアクセスが弱いことは医師が集まらない原因の一つになっている。
・お年寄りは病院やスーパーに行きやすい便利なところに住むようになってきている。豊岡でもこれらを道路などでうまく繋いで整備していけば不便さを感じなくなり都会に行かなくても済むようになるのでは。
・道路は医療用の機械と同様に、使いたいときに止まってしまったでは許されないので、必要なメンテナンスは適切に予算を組んで行っていくべき。
・豊岡のようなコウノトリをシンボルとしたまちづくりをしているようなところでは、うまく環境と調和させて道路整備をさせていくことが重要である。

○道路政策全般に対するご意見、ご要望
・患者さんを救急搬送するときに1分、1秒でも速く運ぶことが救急医療機関にとっては大きな問題である。ところが高さ制限で緊急車両が通れなくて迂回しなければならなかったりなどで時間を要することがある。また、重篤な患者さんの場合は神戸や姫路に搬送することが多いが、豊岡では高速道路が整備されておらず非常に時間を要してしまう。医療にとっては大きな課題である。このような課題も考慮して整備をしてもらいたい。