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氏 名所 属
竹中 万紀子 豊平川ウォッチャーズ 代表

■ご意見の内容

■道路政策全般(道路特定財源について)
 自動車がガソリンを使って走ることで二酸化炭素を排出し、大きな環境負荷を与えている。道路を作るためガソリン税で森林を伐採し、また自動車が走り、ますます環境負荷を大きくしているという悪循環がある。二酸化炭素を排出する元凶がガソリンを使う自動車であるため、自動車が利用する道路こそ二酸化炭素吸収など環境負荷軽減を担わなければならない。そのために道路特定財源を環境負荷軽減への穴埋めに回し、これを進める施策などに使えないものか。
■改善点・無駄
 今後の道路を作る上でのポイントは、「生物多様性への配慮」と「在来種への配慮」。環境調査が動物の生活史まで踏み込んだものになっていないため、道路の存在が小動物の生息地の分断を招いている例がある。圧迫されつつある草原・湿原の飛翔能力の小さい鳥などへの配慮が今後必要。また、在来種の尊重と無駄を省くことをリンクさせて考えるべき。植樹なども在来種を使い、その際は育った土地から離してはいけない。在来種を無視して育ちもしないものを植えたり、お化粧的な命の使い方は無駄である。
 北海道では高速道路の交通量が少なく料金も高い。また、その脇には一般道路が走っている。除雪など維持管理費はどちらの道路もまともにかかっており、道路の雪は河川などに排雪され結果河川の汚染に繋がる。2本分の維持管理はコスト的にも無駄で環境負荷も増幅させる。これからはあれもこれもではなく、利用の少ない道路は冬期間閉鎖するなど維持管理コストを下げ無駄な部分を切って必要枠に回すことを考えないといけない。利用頻度の少ない道路の冬期閉鎖などは地元理解が得られにくいかもしれないが、削減される除雪費や、除雪車の燃料(年間何リットル削減)などデータを示し説明すれば効果があるのでは。また、温暖化防止の取組みの一環に位置付ければ国民にも受け入れ易いのではないか。
 歩道のロードヒーティングも「北海道らしさ」を消している。観光客に雪国らしさを感じてもらえない。ツルツル路面対策としての歩き方の啓蒙や、地域と一体となった砂撒きの取組みについては評価できる。
■優先度
 今後、札幌への人口集中が予想され、併せて通勤・通学路の安全確保が求められる。雪国仕様の道路の作り方、子供や老人など交通弱者と自動車が並んでも安全が確保できるもので、尚かつ環境にも配慮した作り方が必要。