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氏 名所 属
徳田 彰士 成田国際空港(株) 常務取締役

■ご意見の内容

・首都圏を代表する国際空港「成田空港」はその宿命的な課題として、都心部とのアクセス時間を実質的にどこまで短縮できるかが挙げられる。

・現在旅客の約40%が利用している鉄道アクセスの高速化に向けた取り組みを進めているが、過半の旅客とすべての物流は今後とも道路を利用してアクセスすることとなり、東関東自動車道を始めとする幹線道路のさらなる能力向上と安定的な運用を確保することが、成田空港にとって至上命題となる。

・そのためには湾岸道路、京葉道路の能力向上と道路アクセス不安定要因の元凶ともいえる都心部道路網の整備とバイパス機能の抜本的拡充が望まれる。

・成田空港の平行滑走路延長と羽田空港D滑走路の整備に伴い、2010年には首都圏の国際空港容量は現在に比較し、約25%増加するとともにポテンシャルの「有機的」活用を図ることとなるが、そのためにはさらなる道路網の整備が必須要件となる。

・成田空港周辺道路についても、空港周辺各所に大規模に進出、定着した空港貨物ロジスティック各社との間の物流と、空港内事業所への出退勤時の慢性的な道路混雑解消に向けた国道、県道の整備と、上記都心部とのアクセス機能も併せ持つ北千葉道路、圏央道の早期整備が望まれる。

・「無駄」な道路についての象徴的な事例として、特に問題の感じられない一般道に併設するように建設された高規格道路等がTVで紹介されるが、道路建設に当たって計画段階に自治体、市民の意見を反映させると共に、経済効果と環境影響評価を含む合意形成が必要だが、さらに供用開始後の客観的道路評価と改善の取り組みも重要だと思われる。

・合わせて、計画から工事完成までの所要期間についての評価も重要と考える。