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氏 名所 属
鶴田 佳子 岐阜工業高等専門学校 建築学科 准教授

■ご意見の内容

1) 安全・安心の面から見ると欧米に比べまだまだ遅れており、安全・安心に人々が街を歩けない状況となっている。例えば交通事故とか路上犯罪など問題が多くある。今後はそういった面も考えて道路整備をすべき。

2) 自転車は車道と歩道の隙間を走っており、扱いが曖昧。歩道の広い箇所で舗装を色分けして自転車道を設けている場合もあるが、色分けだけでは完全には機能していない。自転車の扱いをきちんとしないと歩行者の安全は確保できない。

3) 幹線道路は歩車分離ができているが、住区内の道路は手つかずの状況。オランダのボンネルフのような例が日本には少ない。もっと住区内の道路を考えるべき。

4) 道路にはインフラが入っているがインフラの整備について整合してやっているのか。連携不足の感有り。他部局と連携したマネジメントをもっと進めるべき。

5) 道路は以前はコミュニティの場でもあった。関東大震災復興事業では道路と合わせて小公園を配置するなどゆとりの空間を創出した。今後はこうした視点からも道路整備を行っていくべきではないか。

6) 透水性舗装や道路下に貯留槽を設けるなど、道路の防災面での機能も大切。他部局との連携によりさらに積極的な取り組みをしてほしい。

7) 某自治体で住民参加を得て住区内道路整備を進める取り組みに参画した。公園整備では住民参加のワークショップ方式が定着してきている自治体もある。道路、特に住区内道路についても地域の意見をもとめて住民参加のプロセスを経て整備をすすめる事をもっとやるべき。住民参加の道路整備をすることによって道路に愛着がわき、例えば街路樹の落ち葉の清掃などの問題も解決するのではないか。