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氏 名所 属
梅田 貞夫 (社)日本建設業団体連合会 会長

■ご意見の内容

 ○ 道路行政で改善すべき点としては、整備すべき道路の優先順位や重点化を明確にし、事業のスピードアップを図ることが必要だと考える。事業の必要性と供用時期を明確にすると、道路の不要論や無駄な道路を造っているという批判も少なくなるのではないか。
 ○ 一口に道路といっても、国交省が整備している道路、地方自治体が整備している道路、農道や林道もあるが、そのような仕組みも理解せずに批判している人もいる。道路行政についての十分な説明をすることが必要。
 ○ 地方の高速道路については、交通量に合った規格にした上で、全総で計画している約14,000kmのネットワークは整備すべき。地方では病院も分散しており、患者輸送のためにも道路が必要。
 ○ 海外諸都市の環状道路は、7〜8割、都市によっては9割の整備が進んでいる。首都圏には人・モノが集まってくる構造になっており、それを分散するため、また、CO2削減などの環境の観点からも環状道路の整備を重点的に進めるべき。圏央道沿線は、供用が間近に迫って工場や倉庫の立地が進んだという経済効果もある。中部圏及び近畿圏の環状道路も計画どおり進めてほしい。
 ○ 高速道路料金の引下げによる高速道路の有効活用もよい施策だと思う。東京湾アクアラインも安くすると、もっと利用されると思う。
 ○ 災害時の代替ルートについても、長期的視点で考えておく必要があると考える。
 ○ 国民の安全・安心という視点では、道路の構造が今のままでよいのか、また、不要なトラックが都心の一般道に流入することを回避することも必要だと思う。
 ○ 都市部では電線類の地中化も重要。通行が困難だったり、歩道と未区分なのも問題。
 ○ 連続立体交差も進んでいるが、開かずの踏切の解消も課題だと考える。
 ○ 道路特定財源の一般財源化には反対。納税者の理解が得られないし、やらなければならない道路もある。予算を使い切っていないという批判があるが、シーリングで予算を認めないだけのこと。多額の債務を有していた本四公団の債務処理は理解できるが、道路に関係のない一般財源化は理解できない。
 ○ 補修費が確保されているのかも心配。「荒廃したアメリカ」のようにならないように、しっかりと対応すべき。