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氏 名所 属
薄衣 忠孝 JAいわて花巻

■ご意見の内容

【道路特定財源】
・中央では道路整備が終わり、グレードアップをはじめている。そのため、道路はもう十分という意見があるが、岩手は中央と異なり、根本的に道路がない状況である。しっかりと道路網を整備することで、安全・安心な食料の供給が可能となり、それが都会のための「食の確保」にもなることをわかってほしい。

【農産物の流通について】
・岩手は日本の食料基地と言われているが、中山間部のように高規格道路が整備されていない地域は、農産物の流通手段がなく、時間的に中央の市場に流通させるのに間に合わない。そのため、農業に適した地域も生かせずにいる。
・沿岸と内陸を結ぶ道路が必要。東北横断自動車道の釜石〜秋田が整備されているが、遠野ICと仙人峠道路の間も高規格で整備すべきである。また、宮古からの流通を考えた場合、一般国道106号の整備も必要である。

【食料自給率と道路整備】
・食料自給率を高めるには道路整備が不可欠、道路がないため、輸送できず、食料を作っても商品化できないという悪循環が起きている。農業による経済的自立ができないため、農業を継いでいく人達も地域からいなくなる。花巻地域でいえば専業農家で食べていけるのは全体の10%弱程度である。
・岩手は内陸の穀倉地帯と、中山間部の野菜や畜産の生産地帯に分けられており、野菜は高冷地で作られるため、おいしいものが生産される。このような農業ができる土地はまだまだあるが、道路がないことで、輸送手段がなく、商品化できないため、土地が有効的に使われていない。
・食料として安全・安心を確保できるのは国産のものだと思うが、我が国の食料自給率は約40%となっており、どの先進国よりも低くなっている。自給率を上げるためには、東北地方のような食糧基地と消費地をしっかりとした道路で結ぶ体制を確立しなくてはならない。