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氏 名所 属
内田 俊宏 三菱UFJリサーチ&コンサルティング エコノミスト

■ご意見の内容

○人口が減少している現在、国民のコンセンサスを得て本当に必要な道路のみ整備する必要がある。
○道路が幹となり産業が発達してきたが、今は道路があっても産業立地ができないところもある。
○道路だけでなく地域経済をきちんと予測し、地域産業の将来あるいは企業の戦略的立地も含め、地域戦略にマッチした道路の必要性を示さなければ国民の理解は得られない。また、整理できない道路は作らない。

○トヨタのような自動車産業は産業集積が高く、量産型で関係従業員が多い摺り合わせ型産業。核の周辺に様々なものが集積し地域が活性化、雇用拡大・人口増とともに道路の重要性も大きくなる。
○当地域の有効倍人率は2倍を超え人材難。一方、海外での現地生産スピードが加速、国内でも九州に新たに拠点立地するなど大きく変化している。
○企業立地が存続可能なサポートが必要。道路では物流の効率化が重要になる。

○道路整備に対するファンを増やすことが必要。例えば、液晶テレビは自動車産業と同様、摺り合わせ型産業。製造に係わる関係者が多い分、製品の購入者が増える構造になっている。かっては建設業関連も上記の構造を成していたのであろうが、今後はITSのように車の付加価値を増やすといったような、道路の利便性を高める工夫を行いファンを増やす必要がある。

○道路だけではなく鉄道、空港、港湾等との連携による利便性の向上が必要。
○海外に売れるサービス業は京都のような景観と観光資源。ただし中部地区の観光資源は分散しているため、道路等で短時間で移動可能なネットワークが必要。
○SA・PA・ハイウェイオアシスの集客力UP。結果、道路整備が付加。
○細かな道路管理。例えば、イベント等の渋滞対策としてセンサーにより信号現示をリアルに変更するなど、よくなったと感じてもらえることが重要。
○スムーズな用地買収。人口減により今後は土地価格は上がらないことを上手く説明し、ゴネドク的な発想を消去。
○環境対策も重要。産業立地と調和した環境負荷低減策を、自動車の対策に合わせて道路でも必要。
○将来予測は一律的な効果分析ではなく、例えば生産・観光等のエリア別に分析するなど工夫が必要。
○道路の重要施策の中に道路の管理・保全があるが、それだけでは夢がない。