閉じる
氏 名所 属
安河内 恵子 九州工業大学 情報工学部 准教授

■ご意見の内容

道路整備の施策について
・ 今後、重点的に実施すべき施策は、自転車対策である。今まで対策が後手に回ってきたことで、最近、自転車事故(対歩行者)が急増している。
・ 歩行者が安心して歩道を通行できる環境作りが必要である。歩道を通行する自転車が速度を出しすぎているため、歩道を通行する子供、高齢者は自転車が怖いという声をよく聞く。歩道を横行する自転車が、高齢者の外出機会を阻害しているという面がある。
・ 自転車も自動車と同様に登録制にして、抜本的な管理体制を見直すべきである。
・ 併せて自転車運転者の教育、自転車の正しい乗り方、やってはいけないこと(たとえば歩道で歩行者に対してベルを鳴らす等)のPRをマスメディア等を通じて行うべきである。
・ 通学路において歩道未整備箇所がある。事故が起きてからでは遅いので、通学路は最優先に歩道整備を推進すべきである。
・ 財源が非常に厳しい状況であり、今後は既設の道路に対するソフト施策の充実を図ることによって、渋滞や事故を減らしていく工夫が、より重要性を増すと思われる。特に、幹線道路と生活道路の明確な使い分けは重要である。幹線道路については右折箇所を制限し、流れをスムーズにして渋滞、事故を軽減することを目指すとともに、生活道路については一方通行を増やし、生活道路に通過交通が入らない、抜け道にならないような対策が必要である。交通管理者と連携していただき、是非とも交通の規制やソフト施策を進めて欲しい。
・ 大量輸送の公共交通機関等の交通情報は発達しているが、個々が運転する車に対する情報化は遅れており改善が必要である。
・ 渋滞対策としてカーナビだけの情報発信でなく、適切なポイントでの音声等を使用した対策も検討すべきである。渋滞対策はCO2対策にもつながるので、渋滞ポイントの手前のルート選択できるような箇所において、リアルタイムな情報提供を効果的に行う必要がある。
・ 超高齢社会を迎えるにあたって、歩道のバリアフリー化推進が必要である。特に車の乗入れ口の勾配の改善が必要である。駅周辺、区役所、公園等の公共施設周辺では車椅子利用者をよく見かけるようになってきており、高齢者だけでなく、ベビーカー等誰にとっても歩きやすい歩道への改善が望まれる。
・ 超高齢社会を迎え救急車両の出動機会が多くなると思われるが、不法駐車や一般車両のマナー改善が必要であると共に、ゆとりある幅員を備えた道路整備が必要である。
・ 身障者用駐車スペースに健常者が駐車した場合の罰則化が必要である。
・ 安全性向上の観点から、車道、歩道共に排水性、透水性舗装の整備を推進すべきである。
・ 一般国道の道路工事が頻繁に行われているが、工事の必要性・工事内容についてもっと情報提供を行い、併せて工事の必要性・重要性についてのPRを積極的に行っていった方が、国民の道路工事に対する理解を得られると思う。