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氏 名所 属
吉成 儀 (財)千葉県社会保険協会 会長

■ご意見の内容

【圏央道、北千葉道路等道路ネットワークの必要性・重要性について】
 ・ 圏央道は、東京湾アクアラインに繋がり、わが国の西と東を結ぶ国土軸として大きな役割を果たし、首都圏に入ってくる高速道路を環状に結ぶ、将来の千葉県はもとより首都圏全体、ひいてはわが国にとりましても欠くことのできない国家的に重要な道路である。
 ・高速道路は、道路網が繋がっているのが前提であって、途中で分断されてしまうと渋滞が起こり、高速ではなくなってしまうため、首都圏を繋ぐ道路ネットワークの整備完成は重要である。
 ・関東全域における渋滞緩和のため、環状道路建設が必要であり、特に千葉県においては、東京との良好なアクセスを確保するために圏央道や北千葉道路の建設が重要である。
 ・世界の物流拠点である新東京国際空港の成田と日本全国の物流拠点である羽田空港との交通アクセスを強化し、周辺地域への企業誘致など千葉県経済の発展に大きく影響していくものである。
 ・それに付随して、デスティネーション千葉の観光キャンペーンで成果がありましたが、さらに観光立県千葉の実現のためにも、観光資源の多い千葉県にとって、観光地へのアクセスの向上や道路とその町並みでつくる観光資源の整備が不可欠である。

【交差点等を中心に発生している交通事故や渋滞などの身近な課題について】
 ・道路幅や坂道の勾配、信号機や横断歩道の設置場所など事故多発場所の検証と原因を追求し、科学的根拠に基づいた対策を講じることが必要である。渋滞の緩和にはもっと立体交差点の推進なども考えてもよいのではないでしょうか。
 ・自動車優先の道路政策ではなく、歩行空間の確保や道路とその沿道における大気汚染や騒音といった環境問題、沿道における屋外広告の抑制などによる町並みづくりなど地域との調和を考慮した対策を講じる必要がある。
 ・高齢化社会が伸展していくなかで公共交通網の整備やバリアフリー対応など、高齢者対策を講じていかなければならない。

【道路特定財源について】
 ・国家予算が82兆円から見ると6兆円近い道路特定財源の一部を一般財源に繰入るというのも解る様な気がしますが、現在の道路状況を考えると当分は道路整備のみに使用してほしい。
 ・道路特定財源は、道路整備のための特定財源であり、重量税やガソリン税など自動車の利用者が負担しているのであるから、一般財源化については、まずは納税者の理解を得ることが必要であり、一般財源化の前に、税率の引下げや高速道路料金の引下げなど納税者に還元できる対策を検討する必要がある。
 ・「県都1時間構想」から考えると千葉県内の道路整備状況は圏央道をはじめ、北千葉道路などを整備しなければならない箇所が多く存在しており、構想の早期実現のためにも、道路特定財源の確保は必要である。
 ・税収の全額を道路整備にだけ充当するのではなく、大気汚染や騒音といった環境問題等、道路行政に付随する問題について、使途の拡大検討していくことも必要である。尚、補修とか防音、防災は受益者負担が基本であり、地元負担は止むを得ないという考えを持たなくてはならないのではないでしょうか。