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【指標−5】拠点的な空港・港湾への道路アクセス率(中間アウトカム指標)
現在の値59%
中期的な目標長期的に国際競争力の向上に必要な水準が確保されたと考えられる状態(約90%)とすることを目標とし、平成19年度までに約68%とする
平成15年度の目標61% (青森港へのアクセスを確保)

(1)指標の現況値と数値目標

 拠点的な空港・港湾への道路アクセス率については、国際競争力の向上に必要な水準が確保されたと考えられる状態(約90%)とすることを長期的な目標とし、そのため、平成14年度の59%を、平成19年度までに68%とすることを中期的な目標とする。
 平成15年度末においては、青森港へのアクセスを確保し、61%とすることを目標としている。(図5-1)

図5−1 指標の現況値及び数値目標


(2)指標の定義、位置づけ、目標

【指標の定義】

 拠点的な空港・港湾への道路アクセス率は、高規格幹線道路、地域高規格道路又はこれらに接続する自動車専用道路のインターチェンジ等から10分以内に到達が可能な拠点的な空港・港湾*の割合を表す。

【指標の位置づけ・目標】

 国際的な人・物・情報の移動を促進し、我が国の国際競争力と魅力の向上を図るためには、空港・港湾と高規格幹線道路等との連携強化を図り、積み替え、乗り換えの円滑化を図ることが不可欠である。
 そこで、国際的な水準の交通サービスの確保等のために特に重要な空港・港湾へのアクセス道路の整備の進捗を表す中間アウトカム指標として、「拠点的な空港・港湾への道路アクセス率」を採用した。

* 拠点的な空港とは第一種空港及び国際定期便が就航している第二種空港をさし、拠点的な港湾とは総貨物取扱量が1,000万t/年以上又は国際貨物取扱量500万t/年以上の重要港湾・特定重要港湾をさす。(国際コンテナ航路、国際フェリー航路及び内貿ユニット航路のいずれも設定されていないものを除く。)

(3)指標の示す現状と問題点

○ 欧米に比べ低い空港・港湾アクセス
 我が国における拠点的な空港・港湾へのアクセス道路の整備状況は、それぞれ74%、53%と、以前に比べれば一定の改善が見られる。しかしながら、欧米に比べ、依然として低水準*であり(図5-2)、このことは、我が国の国際競争力と魅力を低下させる一因となる可能性がある。
 つまり、物流における道路輸送の分担率は高く、我が国の玄関口となるような港湾、空港との道路アクセスの改善を図らない場合、生産地と消費地との間の輸送が円滑に行われず、高コストなどによる悪影響を生じさせることとなる。
 さらに、諸外国から来訪した外国人が、我が国の観光の舞台となる都市・地域へ向かうための道路アクセスが十分でない場合、我が国の魅力を十分にアピールできない可能性がある。
 こうした事態を回避するため、取扱貨物量や乗降客数からみて一定の重要性を持つ、拠点的な空港・港湾に関しては、現在の欧米諸国とほぼ同水準の道路アクセス率を確保する必要がある。

*欧米は平成13年(2001年)末。対象空港は、国際定期便が就航している空港、対象港湾は、欧州が総貨物取扱量が年間1,000万t以上の港湾、米国が総貨物取扱量が年間1,000万t以上又は国際貨物取扱量が年間500万t以上の港湾


図5−2 拠点的な空港・港湾と高速道路網のアクセス状況(国際比較)

図5−3 拠点的な空港・港湾の重要性

(4)課題と講じる施策

○ 拠点的な空港・港湾へのアクセス道路の整備

 拠点的な空港・港湾へのアクセス道路を効果的、効率的に整備し、国際的な水準の交通サービスを確保等することで、国際競争力と魅力の向上を図る。

【関連する施策・事業】【関連する平成15年度の主な施策】
拠点的な空港・港湾へのアクセス道路の整備高規格幹線道路の整備
地域高規格道路の整備

(5)指標のバックデータ

1)対象となる空港・港湾及び道路アクセスの現況
対象空港名

単位
H14
連結
乗降客数

(千人)
貨物取扱量

(トン)
新千歳18,023259,603
函館   2,26217,636
秋田1,2306,200
仙台3,29223,938
新東京国際27,3901,885,689
東京国際56,402656,710
新潟   1,2684,784
名古屋10,889180,582
中部国際
関西国際20,491966,766
大阪国際16,344147,783
広島3,32726,934
高松   1,61010,708
松山   2,68712,800
福岡 19,688271,429
大分 2,05914,710
長崎 2,95721,984
宮崎 3,34821,513
鹿児島 6,11437,637
那覇   11,234167,808
20空港14箇所210,6154,735,214
対象港湾名

単位
H14
連結
総貨物量

(千トン)
国際貨物量

(千トン)
苫小牧90,70419,182
室蘭47,31522,613
函館34,00514,611
小樽23,2868,716
釧路   20,20011,572
青森   24,302561
八戸33,389540
仙台塩釜38,64920,066
小名浜   10,4770
千葉169,04396,704
横浜116,99372,161
川崎92,66053,752
東京84,55939,283
横須賀13,1525,234
大洗10,6832,593
新潟37,6977,727
伏木富山   8,0522,793
名古屋157,706103,682
四日市   58,64339,327
清水   17,0693,608
三河   17,7764,891
大阪92,94833,375
神戸84,64041,023
堺泉北74,51928,849
対象港湾名

単位
H14
連結
総貨物量

(千トン)
国際貨物量

(千トン)
和歌山下津  
50,780
34,659
姫路  
41,353
11,920
敦賀
10,651
0
水島  
91,273
51,407
徳山下松  
58,834
17,750
宇野  
55,012
287
福山
53,876
934
宇部
32,403
7,765
22,743
0
広島  
13,973
0
岩国  
13,183
2,906
下関  
9,796
1,169
高松  
55,937
38,541
松山  
18,300
0
東予
11,267
261
高知  
9,117
2,974
徳島小松島  
9,383
16
北九州
93,454
31,732
大分  
64,927
36,241
鹿児島  
46,675
11,410
博多
41,931
21,763
苅田  
30,079
5,229
別府
9,969
0
  47港湾25箇所
2,203,383
909,827
対象となっているものは次のとおり。
・拠点的な空港:第一種空港及び国際定期便が就航している第二種空港
・拠点的な港湾:総貨物取扱量が1,000万t/年以上又は国際貨物取扱量500万t/年以上の重要港湾・特定重要港湾(国際コンテナ航路、国際フェリー航路及び内貿ユニット航路のいずれも設定されていないものを除く。)
「H14連結」欄の○印は、平成15年3月末現在で10分以内アクセスを達成している空港・港湾。
表中の対象空港の乗降客数・貨物取扱量については「数字でみる航空2002」、対象港湾の総貨物取扱量及び国際貨物取扱量については「数字でみる港湾2002」から国土交通省作成。

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