社会資本整備審議会道路分科会「基本政策部会」のページ

第14回基本政策部会
日 時平成18年2月16日(木)10:00〜12:00
場 所国土交通省11階 特別会議室
部 会 長
森 地   茂
政策研究大学院大学教授
委   員 
越澤 明
北海道大学大学院教授
委   員 
残間里江子
(株)キャンディッド・コミュニケーションズ゙代表取締役
委   員 
白石 真澄
東洋大学助教授
委   員
家田 仁
東京大学大学院教授
委   員
  中条 潮
慶應義塾大学教授
委   員
波頭 亮
経営コンサルタント
委   員
  リチャード・クー
(株)野村総合研究所主席研究員
委   員
山内 弘隆
一橋大学教授
       (平成18年2月14日現在)
       ○は出席した委員

ストックの形成状況と道路に関する主な課題例
1. この資料からは、こんなことまでやらなければいけないのかという印象を受ける。
2. 走りやすさ指標は、すべてAランクにしなければいけないのではとの誤解を受ける。人口密度が低いところはサービスレベルも低くなるのは当然。
3. 本資料は、これから議論していくことの材料を提示したもの。これらをどう位置づけていくかは今後の課題。
4. 今回の資料は、道路のクオリティを示すには客観的に示すいいデータ。出し方の戦略は必要だが。このデータをどう読み込んで進めていくかがこれからの課題。PIなりしながら検討していくべき。
5. ストックを明治よりももっと長い歴史で見てはどうか。日本では長い時間をかけて「みち」の整備と改良を少しずつ行ってきた。こういう歴史の資料をもっと増やしてよいと思う。

ストックの適切な管理と徹底的な活用 (1)安全・安心な国土を支える防災・減災対策
1. 防災をとっても、国と地域がすべきことは重なりもあるが異なるものもある。本当につくっていくべきもの、弱いところの考え方を示していくべき。安全や防災は理解を得られやすいのだから。
2. 日本は災害が年中起こる国。現状復旧ではなく強化復旧していくべき。
3. 高速道路は規格の高い立派な線形の道路なのだから、セーフティネットとしての機能を強化すべきであり、災害時にいち早く止めるのはおかしい。新幹線も強くつくってあるから、在来線よりも最後までがんばる。
4. リスクプレミアムも含めて、脆弱性の評価と、壊れたときにどういう機能をバックアップするのかという全体を網羅した客観性の高い評価をしてはどうか。
5. 僻地の道路を壊れないようにするのは無理だが、いち早く把握する方法は必要。対策の優先性についても予め評価して、孤立しそうな集落には孤立対策するなど言ってはどうか。
6. 各資料は網羅的で詳細だが、これをどう料理していくかと考えたとき、「国として」重要な部分と、都道府県との関係をどうするかが見えにくい。年金の基礎部分と同じ。年金の二階の部分をどうするかというのは地域の特徴に合わせて組み立てていくということでいいのでは。
7. 限られた予算の中で何を重視するかという観点の資料がない。プライオリタイズするための資料もいれておいてほしい。ピンポイントではなく包括的なものをつくるべき。
8. プロの目から見た課題抽出ばかりに見える。説得性が弱い。ニーズ&自己責任をにおわせることも大事では。
9. 項目が先にあって、そこに当てはまる事例を出しているのからか、シナリオがまだ十分に見えていない。国土形成計画もそうだが、最初はブレストであり、これからシナリオを詰めていくことが必要。
10. アセットマネジメントは、日本は米国より20年遅れてようやく定着した。米国は寿命で壊れるが、日本は災害で壊れる。こういう要素も盛り込むべき。アメリカ流ではなく、日本にあったものを考えていくべき。
11. 具体の内容は後でまとめることになるので、今は哲学、考え方を議論した方がよいのでは。
12. 道路の選択と集中は何かを考えるべき。明治以降の政策はワンフレーズ。それに力を入れていくべき。

(2)「荒廃する日本」としないための道路管理
1. 大型車混入率が高いことが悪いといっているように見える。表現をうまくするべき。日本は常にいろいろな工夫が後手となる。今あるものをもっとよくするための仕組みがいるのでは。行政マネジメントの反省も含めて。
2. 道路をITSによってよくしていくことを強調することは大事ではないか。
3. アセットマネジメントは資産から最大限の価値を引き出すこと。維持管理によるサービス提供もシャドープライスが発生していると捉えることができる。シャドープライス的な減価償却という概念も加えるべき。

(3)既存ストックの徹底活用と価値向上
1. 日本橋はタイミング的に話題とすべきでは。状況を教えて欲しい。
2. チョンゲチョンは、橋の老朽化を機に考え、問題対処と同時に質のいいものにするという発想。維持すべきサービス水準とは何かをまず示すべき。
3. 観光については、経済面だけではなく、空間の心地よさなどの効果も重要。国民の理解、影響のあるところではないか。
4. ユーザーのニーズも踏まえ、費用負担、啓発、納得、理解してもらう仕組みが必要。
5. 交通事故対策では死亡事故対策はあっても死傷事故対策の根本的なものがない。それを減らすために何ができるのかということも盛り込んで欲しい。また、交差点の視距障害になっているものを撤去することも重要である。造例の視距は車が路上にいないことを前提としている。こうした細かいことに気づくことも必要。
6. 道路に関する防災面を考えるに当たっては、自らの道路構造のことだけでなく農道やJR中央線の御茶ノ水駅周辺等の道路に隣接する斜面等についても留意しておく必要がある。
7. 今回クリアに見えなかったのはプライオリティ。
8. アセットマネジメントも、どんなサービス水準にしておくかということであり、ユーザーをどのように巻き込んで理解と納得を得るか、啓発していくかということが根本だと思う。
9. 道路局だけでは解決できない課題を一覧できるように整理してみたらどうか。
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