部会概要
 
第7回基本政策部会内容
日 時
平成14年6月24日(月) 13:00〜15:00 
場 所
国土交通省4階特別会議室
部 会 長
中村 英夫
武蔵工業大学教授
部会長代理
 
横島 庄治
高崎経済大学教授
委   員
越澤 明
北海道大学大学院教授
委   員
残間里江子
潟Lャンディッド・コミュニケーションズ゙代表取締役
委   員
 
白石 真澄
東洋大学助教授
委   員
家田 仁
東京大学大学院教授
委   員
 
中条 潮
慶應義塾大学教授
委   員
波頭 亮
鰍wEED代表取締役社長
委   員
 
リチャード・クー
竃村総合研究所主席研究員
       ○は出席した委員
 

第1回部会資料−2「基本政策部会の運営について(案)」に基づき、委員氏名は○○としています。
 
これまでの「論点整理」をテーマに開催。

 第8部会では、これまでの基本政策部会における議論をふまえた、基本政策部会中間報告(案)骨子が提出され、その内容に基づいた議論が行われました。

基本政策部会「中間報告(案)骨子」を説明

 はじめに、事務局から、これまでの基本政策部会における各委員の発表内容、討議内容、外部有識者の発表内容などをふまえて作成された、基本政策部会「中間報告(案)骨子」が説明されました。骨子として整理された主な項目は以下の通りです。

第T部 現状認識及び基本的方向

 1.経済社会についての現状認識
  (1)戦後の経済社会の変化
    (量的不足の緩和)
    (成熟型社会への移行)
    (人口の減少)
    (環境との調和)
    (高度情報化・グローバル化)   
  (2)持続可能な経済社会の構築に向けて
 2.道路整備についての現状認識
  (1)経済社会の発展を支えた道路整備
  (2)量的ストックの形成
  (3)残された課題への対応
  (4)道路を取り巻く諸環境の変化
    (財政制約)
    (更新時代)
    (交通量の減少)
    (都市化の収束・過疎化の進展)
    (環境との調和)
    (国際競争力の低下)
 3.道路行政についての課題と反省
  (1)投資分野に対する国民の期待との乖離
  (2)有料道路制度の限界
  (3)公共事業の効率性に対する不信感
  (4)有効活用の観点の軽視  
 4.道路行政の改革の基本的方向
  (1)道路行政の使命
  (2)改革の方向
    (道路ユーザーを満足させる道路行政への転換)
    (成果重視で「取り戻す10年」の実現)
    (地域・都市構造の強化の支援)
    (既存ストックの有効活用と峻別した新規投資)
    (新たなパートナーシップの確立と連携の強化)
  (3)提言

第U部 道路行政の改革のための具体的展開

 1.道路行政システムの改革
  (1)評価システムによる峻別
  (2)集中的重点整備の実施
  (3)有料道路制度の見直し等
  (4)既存ストックの有効活用
  (5)コスト縮減・技術開発
  (6)ユーザーの視点に立った開かれた行政運営  
 2.5つの政策目標の実現
  (1)経済活力の増進・都市の再生
  (2)生活の質の向上
  (3)地域づくり・国づくり
  (4)環境の保全・創造
  (5)安全・安心なくらし
 
部会では、「中間報告(案)骨子」について、委員を中心に活発な議論を展開。
  • 国の政策として何をやるのか、どういうものを支援していくのかという考え方のところをもっと打ち出すべき。
  • 内閣総理大臣の名前で決定した道路がある。こうした整備をするのかしないのか。これは国で決定すべき。
  • 道路財源は、維持すべきものなのかどうか明確にすべき。
  • 都市の外延化が終焉というのは楽観的ではないか。地方都市では、周辺都市への外延化はまだ続いていくのではないか。無秩序な外延化を抑えつつ秩序ある外延化を支えるという表現か。
  • 上手な道路交通運用にも言及すべき。
  • 道路ユーザーとはだれのことかを明確にすべき。
  • 公共交通機関のかなりの部分は道路交通に関連。道路行政は公共交通により踏み込むべき。
  • 需要予測は幅を持たすべき。財務や投資の検討という観点からは、安全側(低位)に見積もるべき。環境への影響を考える場合はこれとは逆(高位)に見積もるべき。
  • GDPに対して貨物交通量が減るのは、第三次産業の影響が大きい。今後もこの傾向が続くか疑問。
  • 「公益」をもっと強く打ち出すべき。「公益」のためにある程度の「私」の制限に言及すべき。また、PIをやればやるほど、公益から離れてしまう。
  • 違法駐車の厳格な取り締まりについては、規制のかけ方を見直さないと現実的ではない。生活ができなくなるような地域が出てきてしまう。
  • 財源についてはっきり書かれていない。財源を拡大するのか縮小するのか、負担は誰がするのか、税率や地方との配分関係など、今後どうすべきなのかについて記述すべき。
  • 更新の話が少し唐突ではないか。財源を伴うテーマなのでしっかりと検討すべき問題。
  • 時に理想論、突然、脅しを効かせて、謝ってというように見える。文脈で見ると、理想論のあと、反省があるが、誰が反省しているのかよくわからない。
  • 反省が漫然としている。反省するなら徹底的に反省すべき。仕方がなく謝っているという印象がある。
  • 5つの政策目標が並んでいるが、これらの順番に意味はあるのか。プライオリティをつけるべきでは。
  • 都市計画道路の整備についても、反省すべき内容にいれるべき。観光産業に道路が果たす役割にも触れるべき。
  • 他局や他省庁所管の事業について、行政内部で調整するというのは機能しないと思う。実際に機能するような組織、制度を真剣に考えるということが審議会の役割ではないか。
  • 農道、林道などを含む地域の道路は、地域の道路計画という認識の下、各事業主体が協議会などを組織して運営していくことが必要。
  • 今後、低燃費車が普及してくると、揮発油税の税収がどうなるのか。環境面ではプラスになるが、財源との関係をどう考えていくのか。ゆくゆくは真剣に考えていかないといけない問題である。
次回の部会の進め方について合意。

次回の部会については、以下のように進めることが合意されました。
  • 本日の議論の内容をふまえ、次回までに中間報告(案)を作成し、それに基づいた議論を実施する。
 
 
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