【第6回研究会議事概要】

第6回研究会において各委員から出された主な意見は以下のとおり。

  • 大都市圏の環状道路は適正な料金水準で費用が賄えるはずがなく、プール制でなければできない。プール制には意義があるが、プール制に対する批判が論じられるのは既に高速道路が行き渡ったからではないか。大都市圏の環状道路は必要であって、これは厳しい議論を経た上で国費投入をすべきではないか。国費不投入は緊急措置であって、安易な国費投入は認められないが、なんでも認められないというわけではないのではないか。

  • 政策料金については、公費を投入して善である政策へ誘導しようというものであり、本来だと高くなってしまう料金を公費の投入により安くするというのも政策料金ではないか。民営化される主体に安易に公費を投入しないことは当然であるが、政策料金の観点で公費を投入するのは問題ないのではないか。公費を入れるべきところには入れるべきで、問題は客観的な価格と適正な手続であり、それによって妥当な答えを出していくべき。

  • プール分割については、分割することによって政策間の競争が働くので、競争がない状態よりも好ましいのではないか。

  • 運営の失敗を公費で補填するという枠組みは好ましくない。全国のユニバーサルサービス建設に際するイニシャルコストについては国費の投入は認められ得るのではないか。

  • 交通の分担率から考えると高速道路に国費を入れないというのは逆差別ではないか。

  • 多様で弾力的な料金施策の実施にはETCが技術的に必要不可欠である。しかし、現在は普及率が極めて低い状態であり、偽造が頻発しているハイカ、回数券に代替するものとしてETCを利用すべきということも提言すべきではないか。

  • 高速道路の整備は公団という組織であったから可能であったのであり、民間主体が建設からすべて実施する場合、果たして可能かどうか疑問である。金利リスクに見合う料金とすると誰も利用しない料金となる。そういう意味でやはり公的助成は必要なのではないか。

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