事例 No.16

公共スペース・駐車場の有効活用(岩手県宮古市:各種イベント)

 

ポイント

・イベント時に、会場周辺の公共用地や駐車場を臨時駐車場として無償で確保

渋滞の状況と対策のねらい

・陸中海岸国立公園地域に位置する宮古市には、春から秋にかけての観光シーズン、特に観光客と帰省客が多くなる7月下旬から8月お盆にかけては、浄土ヶ浜やイベント会場周辺で渋滞が発生する。

・宮古市では、陸中海岸沿線市町村の中でもイベント開催回数が多く(平成10年度は約30回)、来訪者の利便性確保、付近への路上駐車防止のために、臨時駐車場の確保は必要不可欠となっている。

実施内容(試行内容)

・宮古市は平坦な土地が少なく、イベントを開催する場合には、その会場確保と同時に駐車場確保に着手する。イベント会場周辺に公共的なスペースや駐車場を借り上げるのが前提となっているが、その場所が会場から遠くなる場合には、バスを借りあげてシャトルバスを走らせることになる。

・イベント開催時には、会場周辺の交通規制を行い、また来訪するマイカーを周辺の駐車場に適切に誘導する。

 

工夫した点・苦労した点

(1)会場周辺の公共的スペース・駐車場を無償で借りる

・イベント会場周辺に公共的なスペースや駐車場を無償で借り上げることが多い。地元では「駐車場が確保しづらい」という共通認識があるため、比較的理解を得やすい。

・イベント実施の3,4ヶ月前から駐車場確保の確認を行う。例年の経験から、どのイベント会場にはどのあたりのスペースや駐車場を借り受けられるかについて目安が立っている。

臨時駐車場確保のケース(平成10年度実績)

イベント名

臨時駐車場の確保場所・規模

「海の日」宮古湾カッターレース

・公共埠頭用地 1000台

宮古港ボート天国

・県保有の工業用地 1000台以上

宮古サーモンハーフマラソン

・地方振興局、銀行、魚彩市場の駐車場利用

・小学校の校庭

宮古市活力アップ産業フェスティバル

・生協の駐車場 200台

・県や市関係の施設の駐車場 100台

・閉伊川河川公園 200台

(2)生活路線としての機能は損なわないように配慮する

・イベント会場周辺の交通規制を考える際には、来訪者を効率的に駐車場まで如何に誘導するかも重要であるが、一番気にかけるのは、周辺の住民の不便を出来るだけ防ぐことにある。

 

 

関係機関

岩手県宮古市産業振興部商工観光課(0193-62-2111)

http://www.city.miyako.iwate.jp/