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 国土審議会計画部会第3回持続可能な国土管理専門委員会議事概要
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  1. 日時

     平成17年11月18日(金)、18:00〜20:00

  2. 場所

     国土交通省11階共用会議室

  3. 出席委員

    小林委員長、武内委員長代理、有田委員、遠藤委員、沖委員、後藤委員、谷口委員、千田委員、根本委員、速水委員、牧委員、三好委員、鷲谷委員、亘理委員

  4. 概要
    (1)開会

    (2)議事
     1 森林の国民的経営と選択的管理
     2 農用地の国民的経営と選択的管理

    (3) 閉会

  5. 主な発言内容

    (1) 森林の国民的経営と選択的管理

    • 山に緑があるからといって健全であるとは限らない。森が暗くなると間伐をするという、生産性の低いイタチごっこを繰り返しているところがある。それで生業を立てている人がいるので相当難しいが、そうしたイタチごっこを断ち、健全な森林を育成することを考えるのが根幹。
    • 針葉樹の人工林であっても生物多様性も確保した森林の育成は可能。
    • 旧薪炭林は表土流出が激しく問題。天然林は、誰も管理しないからお金がかからない。
    • これまで外部経済であった森林の公益的機能を内部化していく必要がある。
    • 「林業を通じて維持するのか」或いは「公益的機能の発揮を重要視して維持するのか」という、1か0かの捕らえ方には疑問が残る。
    • 機能だけで管理する森林と管理しない森林にゾーニング分けすることは不可能。
    • 天然林からも木材生産できる森林をつくり、木材資源をマーケットに供給する体制を維持することが必要。
    • 森林は、地理、気候帯等により多様で、水源涵養、生物多様性保全などのさまざまな機能がある。全国一律ではなく、現在の機能を診断してきめ細かいプランが必要。
    • 森林の公益的機能を金額換算する場合は、条件による幅が大きいため注意が必要。
    • 管理の行き届いていない民有林に国費をつぎ込むことは、公平性の観点から困難。
    • 森林を機能だけで分類するのではなく、「森林の機能」と「管理方法」は区別し、その適切な組み合わせを考えるべきではないか。
    • 自然林、二次林など森林に関する言葉を整理し、国土計画に相応しいものを使うべき。
    • 神奈川県の水源税導入に関する議論を通じ、森林は所有者が管理することが一番重要であることが分かった。計画は現場をしっかり見た上でつくるべきである。
    • 公有林をどうするのかも重要。施業のモデルを公有林が民有林に示すべき。
    • 持続可能な国土管理において、国民的経営という運動論が主課題となるのか疑問。
    • 経済的な観点から収入と支出の相関を整理すれば議論しやすくなる。
    • 現在の日本の森林の状況を考えると、予定調和的に国民的経営で上手くいくとは考えにくい。経済等の観点からの分析も必要ではないか。
    • 森林の利用促進のため、木造の新築住宅について減税措置があってもよい。

    (2) 農用地の国民的経営と選択的管理

    • 農業を推進し、農地を利用するようにし向けるような計画にすべき。
    • 農地の借料と大型商業施設の借料の差、農振農用地の中の公共施設の配置といった農地を巡る状況が農業の衰退を招いたのではないか。
    • 単位当たり収量を追求するのではなく、より多くの農地を利用し生産量を確保することで、土地も適切に利用されかつ環境負荷も低減されるという視点が重要。
    • 国民的経営を制約する問題として私有財産権があるが、土地の価値を増進する方向での公的介入は受け入れられてしかるべきである。
    • 社会的管理は法律としては確立していないため、「国民的経営」には制度設計が必要。
    • 国土計画を作成する部局として、事業から離れてビジョンを提示し、現実との間はベクトルを示す、ビジョンの確かさを自分なりに確証を得るようにすべきである。
    • 管理を前提とする国土利用計画とは別の視点で、国土形成計画の議論として、長期的な視野で将来を語っても良いのではないか。
    • 湿地からの復田は容易であり、食糧逼迫時に生産できる環境を整えておくことが重要。
    • 農業、林業の維持には、プロが育つ素地が必要。実際UIターンでの成功例の背後には地域住民の助け、時によっては犠牲があり、生やさしいものではない。
    • 農地の流動化が進まない一因として、所有者が手放さないという現実がある。森林も農地も、管理がなされない場合は課金する、管理がなされれば免税するといった対策により、集約化が進むのではないか。
    • 食糧のひっ迫は将来起こりうることであり、その時に使える農地を当面どのように管理するか整理することが必要。その一手法として農地の粗放管理を位置づけられる。
    • 地産地消は日本の農法を変える大きな方向。現在のマーケットにあった単作化が主流となっているが、マーケットの構造をも変えていく強いベクトルとして打ち出すべき。
    • 集落の再編についてはインフラ整備の観点からも、具体的にどの集落を残してどうするのかといった検討が必要なのではないか。
    • 農地流動化を進めるには、不動産の定期借地権、一定期間を決めて返還するという仕組みを導入すべきではないか。

(速報のため、修正があり得ます。)

(以上)


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