- 日時
平成17年10月14日(金)16:00〜18:00
- 場所
ホテルフロラシオン青山 芙蓉西の間
- 出席委員(敬称略、11名)
小林座長、麻生、磯部、遠藤、後藤、武内、谷口、千田、辻本、速水、星野
- 議事
- (1)開会
- (2)国土計画局長挨拶
- (3)委員紹介及び議事公開について
- (4)座長選任及び挨拶
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(5)議事今後の調査審議の進め方及び検討スケジュール(案)について
- 事務局から資料説明。
- (6)議事持続可能な国土管理専門委員会(仮称)における論点(案)について
- 事務局から資料説明の後、質疑応答、意見交換。
- (7)閉会
- 主な発言内容
- 【全体的な事項について】
- 持続可能という観点から、土地利用区分を個別に考えるのではなく、循環、自然共生、災害だけでない人間の安全保障、クオリティー・オブ・ライフ等のようなもので繋ぎ、総合性、地域性にすべてを組み込むという新しい切り口を考えてみる価値があるのではないか。
- 世界的な視点で持続可能性の方向を打ち出す一方で、地域の姿が画一化しないように、地域の自然的・文化的多様性を踏まえた計画とすべき。
- 計画づくりには、人の生活とそのためには緑を壊し続けなければならないといった現実を結びつけて考えなければならない。
- 土地利用を考える時に何によって担っていけばいいか。担う仕組みについての議論が必要。
- 計画の実現性を考えて、「持続可能な国土管理に向けて」という表現が適当ではないか。
- 【審議事項の構成について】
- 「減災・防災」と「自然環境の保全・再生」については、自然の持つ脅威と恩恵の二面性を認識し、防災と環境の調和を図りつつ、それぞれの在り方について検討する必要があるのではないか。また、「良好なランドスケープの形成」は、全体を囲う概念ではないか。
- 次期計画では、これまでの点或いは線ではなく、「減災・防災」「自然環境の保全・再生」といった平面あるいは立体的なスコープで国土管理を行う、という観点が必要ではないか。
- 【持続可能性について】
- 生態系保全という視点での自然共生型と、人間の能力を最大限に発揮した循環型を目指す方向、この2つのジョイントが持続可能性につながるのではないか。
- 自然共生の観点からみると、流域という視点は重要な概念であり、循環を健全化する仕組みを考えることが持続可能性につながる。水循環による健全な循環系の仕組みを、人間の知恵で国土利用・保全・管理に活用していくという視点が必要。
- 国民が持続可能性を実感するための仕組み・イメージが必要ではないか。
- アスベスト、土壌汚染が問題となっていることからも、廃棄物の適正処理の確保も持続可能性を考える上で重要。
- 【国土管理について】
- 持続性とは、世代間を越えたものではないか。資源は世代間を超えて平等性を保っていくべきものであり、それを実現するのが「利用」でなく「管理」であると考える。
- 日本語の「管理」には、マネージメント以外にもいろいろな意味合いがあるが、日本の土地利用における私権の優先がもたらした状況を鑑みると、「コントロール」や「アドミニストレーション」が適切だと考える。
- まちづくりにおいて、私権の優先や緩やかな規制により、環境の公共性が軽視され、住民にとって受け入れがたい状況になることも多い。「コントロール」という意味があってもよいのではないか。
- 【森林】
- 森林については、経済合理性をどう考えるかということを色濃く出す必要があるのではないか。国産材の値が下がって競争力が出てきたが、アジアの国から建材を購入する長期契約を結んでおり国産材を使えない状況もある。
- 世界的な林業の動向として、短いサイクルでの生産による材質の低下、その対策として集成材技術の発展が、無垢の国産の柱材の需要を減少させるといった悪循環に陥っている。
- 森林を短いサイクルで生産するだけのものとして考えるのではなく、五百年、千年といった長寿命のものとしていくことも重要。画一的な森林でなく、地域に応じた多様な森林とすることが重要。
- 一方で、森林は、林業だけではなく、水源、防災等の視点からも捉える必要がある。
- 森林は私的所有であるため伐採は制限できないが、国土管理の面からも伐採跡地の修復は必要。森林を公共財として位置づけることを検討する必要があるのではないか。
- 【国民的経営】
- これまでは行政が国民を規制し、国民は行政に任せて安穏と暮らしていた。いきなり「国民的経営」と言われても国民は行動することは難しいので、現場が混乱しないように、具体的な姿を示す必要があるのではないか。
- 【安全・安心】
- 地方の独自性が重要という論点がある一方で、防災上危険な場所の土地利用規制等、シビルミニマム的なところでは、国土計画の一部を強制力のあるものにするということはできないか。
- 防災については、危険な地域からの撤退という選択ということがあり得るということが従来になかった。また、土地利用のあり方によっては、災害に対して二重三重の防御ができる。
- 【水と緑のネットワーク】
- 水と緑のネットワークについては、土砂循環や物質循環をうまくコントロールすることによって、生態系が保全されるという視点が重要。生活排水等、住民によって対策が可能な面もある。
- 【ランドスケープ】
- ランドスケープを考える場合、地形分類や植生のといった観点からも議論すべき。
(速報のため、事後修正の可能性があります。)
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