国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会技術・安全小委員会議事概要(第2回)

 

 

 

 


 交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会
 技術・安全小委員会議事概要(第2回)

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  1. 日時
     平成19年6月8日(金)10:00〜12:00

  2. 場所
     合同庁舎2号館低層棟 共用会議室3B

  3. 出席者

    • <委員>(敬称略)
      森地茂(欠席)、家田仁、井口雅一、古関隆章、須田義大、永井正夫(欠席)、石井信邦、垂水尚志、松本陽(代理:水間毅)、
       橋口誠之(欠席)、中川彰、西田寛、古澤和秋、大橋忠晴(代理:瀬川雅司)、伊藤克人
    • <国土交通省>
       平田鉄道局長ほか
       
  4. 主な議題
     検討テーマ及びWGの設置(案)について
     
  5. 議事概要
    検討テーマ及びWGの設置(案)について
    【安全・安定輸送WG】
    • インシデントの分析等個別に行うのではなく、総合的に解析すべき。
    • 中小事業者が活用しやすい解析の例示やマニュアルを検討できないか。
    • 輸送障害や運転事故に関しては、都市部と地方部で状況が異なる。一般論ではなく、詳細な分析を行った上で議論するべき。
    • 運転事故3割削減という目標について、ここ15年は踏切事故が減っているのではないか。人身障害のうち2/3が踏切事故であり、事業者の責任において減らせるのは、残りの1/3のみ。数値目標にこだわらず進めるべきではないか。
    • 輸送障害は、単純に件数だけを見るのではなく、支障時間という概念で考えることが必要。影響の大きさは、「支障時間」×「件数」×「影響人員」では。
    • なぜ、支障を来したのか、他の運転手段はなかったのか等、理由まで検証することによって、復旧の方法も見出せるのではないか。
    • 輸送障害には、利用者側の責任によるものもある。したがって、利用者に対する啓蒙、教育といったことも検討が必要。
    • 運転事故3割減、という目標について、元来鉄道では事故が少ないので、むしろ、数の多い遅延(輸送障害)を扱うべきではないか。
    • 事故に関しては、極めてヒューマンファクターに起因した事故等にテーマを絞って徹底的に議論するのが良いのではないか。
    • (件数ではなく)「総遅延時間」という概念も良い。
    • 事故と輸送障害の関係については、資料にあるとおり反比例する面もあるが、そもそも管理が行き届いている事業者では、事故も輸送障害も両方少ないということも考えられる。詳細な分析をするとともに、事業者毎の分析の結果を発表しても良いのではないか。
    • 保安情報については、貴重なデータとして活用している。インシデント情報では当社の役に立つ情報もあるが、費用面も考えつつバランスを取りながら、取り組んでいる状況。
    • 踏切対策について。
       1群馬は車社会であり、次々に道路が整備されている状況。踏切部の舗装の修繕等を道路予算でお願いしたい。
       2異常時の対応は、担当だけでなく、一致協力体制で取り組んでいく必要がある。
       3近代化補助について、再生の見込のある路線を重点的に行う、という考えも理解できるが、踏切対策等もあるので、増額をお願いしたい。

    【技術企画WG】

    • 資料の出来映えについて、高く評価したい。
    • 資料3−11に鉄道事業者自身が保持すべき技術分野の例があるが、認定事業者等、技術力のあるところはできるが、非認定事業者や中小事業者では技術者もいないので、全て(技術力のある者に)アウトソーシングした方が良い。
    • 大手事業者も外注が進み、保線
    • 電気等縦割りとなっており、技術的調整機能がなくなっている。
    • アウトソーシング等、組織論を議論する上では、大手事業者と中小事業者を分けて考えるべき。
    • 昨年の鉄道事業法改正の際、アウトソーシングについても議論した。その結果、全面的委託も可能となるよう受託者への立入検査、事業改善命令も可能とする制度を作った。
    • (鉄道事業者とアウトソーシング先を含めた)全体としての技術力の継承がポイントと考えている。
    • 鉄道総研としては、「業界全体の技術力継承」という視点について、技術面で貢献したい。
    • 今後、3K業務に若い力は望めなくなる。高齢者でも作業できるよう、「楽で」「適切な」維持管理や検査の技術開発を提供していくことも重要。
    • また、合理的な設備とするために、低コストの更新
    • 交換技術や工法の開発という視点も重要である。
    • これまでは、「安全」と「安定」は切り離して考えてきたが、一体的に議論すべき。(ホームドアの設置で「安全」が高まるが、「安定」性についても評価すべき)
    • アウトソーシングを議論する上では、技術継承とコスト削減に関する分析が重要。
    • 自殺に関して、ホームのどこで発生しているか、通過列車に飛び込むのか、等詳細に検証した上で対策を考えることによって、コストを考えた上での予防効果が上がる。
    • 大学でも研究者の中心は留学生になりつつある。労働力として、日本人だけを見込んでいるのではないか。30〜40年後を考えた時、海外の労働力を使うことも検討が必要。
    • 海外からアウトソーシングすることも検討すべき。
    • 中小事業者の場合、元々ギリギリの経営をしているケースが多いので、アウトソーシングをしてもなかなか経費削減につながらないのが現状。
    • 上毛電鉄だけでなく、(まとまって)保守をアウトソーシングすれば、技術が蓄積され、技術力の低下を抑えられるのではないか。
    • それはあり得る。とにかく、人を減らすよう指導される状況。まとまって、アウトソーシングするのは良い話。
    • 親会社との関係が強く、外注会社がまだ成熟していないので、過重労働につながっている。技術力のある会社として独立すれば、力関係も変わるのではないか。

    【技術開発WG】

    • 総研の約300の研究テーマのうち1/4は基礎研究であり、基礎分野をないがしろにはしていない。
    • 11年前に作った技術推進センターを活用し、鉄道データが一箇所に集まる仕組みにはなっており、そのデータを利用して何をするか(料理の仕方)がポイントになっていくのではと認識している。
    • ヒューマンファクターを含めた技術開発を行うべき。
    • ネットワーク
    • サービス小委員会から当小委員会への技術的なフィードバックが考えられるのではないか。

    【海外展開・国際貢献WG】

    • 国際競争力のない技術はすたれてしまう。技術の発展には、国際競争力が必要。日本が他国に比べて優れているのは、個々の技術ではなく、全体のシステムをいかにオペレーションするかというシステム技術である。鉄道は大規模システム。そのような観点から、システム技術に取り組んでいくべきではないか。総研でやるべきことかもしれないが。
    • 日本の鉄道は、諸外国と比較しても技術的に突出していることから、外国から技術を採り入れるのではなく、国内でもっと考えるべき。他から、技術を採り入れるのであれば、外国ではなく、国内の他産業に目を向けるべき。
    • ヨーロッパは、システムとして売り込んで来る。日本は、メーカー毎に個別に海外展開している。人も含めて、まとめて海外展開して良いのではないか?
    • 日本のODAプロジェクトでも日本メーカーが受注できていない。それは、日本の鉄道のシステム構成と日本以外とで大きく異なるからではないか。企業のあり方、システムのあり方が違うのか。いずれにしても、単なる技術の流出に終わらないような仕組みが必要。
    • 車両メーカーは、旧国鉄の車両メーカーとしてやってきた。海外に展開するにあたっては、システムインテグレーションが必要であり、そのために連合体を組んでいる。自社で、システムインテグレーション全体をコントロールする能力も必要。
    • JRが海外に展開する際、個々のプロジェクト毎の対応では時間がかかり過ぎるので、技術の対価も含めて国で仕切ることができないか。
    • 海外に対しての競争力を高めるためには、民官が一体となって売り込むなど、体制を考えるべき。
    • 日本の鉄道は、輸送密度が非常に高い。一方、海外は密度の低いところ(その分安い)が多い。
    • 技術開発、技術基準、国際規格等は(独立しているのではなく)お互いに関係がある。それらを総合的に見た「技術戦略」みたいなものを練る必要があるのではないか。
    • 日本の鉄道が誇れるのは、「高速<・高密度」運行と「大量・安定」輸送。
    • 新幹線は、在来線とは全く切り離して考えられたものである一方、ヨーロッパ(TGVなど)は、在来線を改良したもの。そもそもの思想が違い、ヨーロッパは、寄せ集めで作られているので、状況によってどこでも対応が可能。いろいろなものを混ぜて作る、という意味では、インテグレーション能力が必要でもある。
    • マーケットが何を望んでいるのか、技術開発の思想に違いがあるものと思われる。この点は、「科学史」や「技術史」の専門家に話を聞くと良いのではないか。
    • 客観的な視点を持っている者として、外資系のコンサルタントに発注して状況を調査するのも良いのではないか。
    • 鉄道技術の海外への発信が必要だと皆はいうが、そもそも、その鉄道技術というものは誰が所有しているのか?国鉄時代はほとんどの鉄道技術は国のもので、誰でもが使えた。しかし、現在はほとんどの技術がJRのものである。JRは私鉄であり、国内事業者である。輸出しても何もメリットはない。このようなJRにおんぶにだっこの状態では、鉄道技術の先はない。車の場合は技術を所有するメーカーが海外に展開して成功している。


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