臨時大深度地下利用調査会(第1回)議事概要
日 時:平成7年11月9日(木)
場 所:総理大臣官邸 大客間
- 開会
- メンバー紹介
- 互選により、味村治委員が会長に選出された。
- 会長代理指名
会長の指名により、岸谷孝一委員が会長代理に指名された。
- 会長挨拶
味村会長より、会長就任の挨拶があった。
- 内閣総理大臣挨拶及び諮問
- 村山内閣総理大臣より調査会開催にあたっての挨拶があった。
- 村山内閣総理大臣より諮問文が読み上げられ、味村会長に手渡された。
- 議事規則の決定等
- 事務局より臨時大深度地下利用調査会設置法及び臨時大深度地下利用調査会設置法施行令について説明があった。
- 臨時大深度地下利用調査会議事規則案について事務局より説明があり、原案通り承認された。
- 審議会等の公開に関する閣議決定について事務局より説明があった。
→意見交換の後、会長より、「本調査会は議事要旨の公開を行う。調査会開催後必要に応じて会長、もしくは事務局が記者会見などを行う。」こととしてはどうかとの発言があり、概ね了承された。次回、意見を踏まえて、事務局より会議の公開等に関する取扱の案を用意し、再度議論することとなった。
- 大深度地下利用構想の経緯等の説明
- 事務局より、これまでの大深度地下利用の検討経緯の概要が説明された。
- 事務局より、今後の検討課題について説明があった。
- 事務局より、今後の審議予定(案)について説明があった。
- 意見交換
- 大深度地下の利用に際しては、工事中に地下水が抜けないように、また完成後、水漏れが起きないようにする対策が必要。大深度は地下水の水圧が高く、難しい技術開発となると思うが、地盤沈下等を引き起こさないようにすることが重要。
- 安全性や環境面の問題は(作ったら直すことが難しい大深度地下空間の特性を考えれば)、後々まで影響が残るものである。最終報告をまとめるにあたっては、これらの(広義の)技術的課題について十分な審議をして、それを解決したものを答申に盛り込むというようにすべきと考える。
- 部会の設置については、調査会での検討を進め、その中で必要とされれば(必要性について委員が十分認識したうえで)設けるべきと考える。
- 技術や安全や環境に関する部会を設置すべきと提案する。安全や環境は実体的な話なので、ここについて国民に安心してもらえる答えを出してから法制度の問題を議論すればよい。
- 大深度地下利用の制度は必要不可欠であり、これがなければ事実上リニア中央新幹線は不可能。
- 大深度の利用と言うと、とかく大深度領域単独で議論が進められているようだが、実際の利用を考えると、地上(または浅深度領域)とのアクセスが無ければ成り立たないはずであり、この部分の調整を十分に行うべきである。
- 補償についても、大深度と浅深度のところの関係を十分議論する必要がある。
- コストの問題も検討課題に加えるべきではないか。
- 地方の振興について多くの施策が用いられているが、大都市は忘れられている。 劣悪なままの大都市をこのままにしておくべきでない。
- 積極的な議論が進んでいるが、大深度地下は限られた、魅力的な空間であり、だからこそ、乱開発とならないようにする必要がある。
- 国土庁長官挨拶
- 閉会
記者会見内容
場 所:国土庁 記者クラブ
出席者:味村 臨時大深度地下利用調査会 会長
五十嵐大都市圏局長
仲津審議官
真鍋室長
問答抜粋
- Q:専門部会の設置は決まったか。
- A:まだ。
- Q:次の臨時大深度地下利用調査会開催はいつか。
- A:12/14。
- Q:臨時大深度地下利用調査会の開催頻度は。
- A:年度内は4回程度。8年度は部会の設置をどうするかによる。
- Q:次回はなにを話すのか。
- A:(資料7の3項目)
- Q:委員の選択基準はなにか。
- A:各界の第一人者を選んでいる。分野はいろいろ。
- Q:どのような内容の審議をしていくのか。
- A:(地下利用の)現状とか現地視察などを積極的にやって行きたい。
- Q:今日でた意見では、委員は大深度地下利用に賛成なのか。
- A:積極的な利用をという意見を述べる人はいた。消極的な意見は特に無かったので、皆さん賛成なのだろうと推測している。<味村会長>
- Q:今後はどのような優先順位で議論を進めて行くのか。
- A:安全、環境の問題がしばらくメインになる。制度等の問題は、人間同士の約束ごとなので後でという意見が委員からあった。この順序で賛同が得られたと思う。(技術的に)概ね問題ないという確証を得てから制度面に入りたい。