国土交通省
 運輸審議会答申書(運審第22号の3)
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 主  文
 エアーニッポン株式会社の申請に係る福岡〜仙台間(1,256キロメートル)における定期航空運送事業は、免許することが適当である
 理  由
エアーニッポン株式会社は、福岡〜仙台間において定期航空運送事業を経営し、両地域間の利用者の利便の向上に寄与しようとして、この申請に及んだものである。
  申請者の事業計画によれば、平成11年9月1日から福岡〜仙台間に、B−737型機を使用して、1日2往復の運航を行おうとするものであり、所要時間は往路1時間45分、復路2時間を予定している。
 なお、両地域間においては、現在、全日本空輸株式会社がA−320型機を使用して1日2往復、株式会社日本エアシステムがMD−81型機を使用して1日3往復の運航による定期航空運送事業をそれぞれ経営しているが、全日本空輸株式会社は、申請者による申請事業の開始の日をもって当該事業を廃止することとしている。
当審議会に提出された資料その他によって検討した結果は、次のとおりである。
( 1 ) この申請事業の開始は、福岡〜仙台間の航空需要に対応し、利用者の利便の向上に資するものであり、公衆の利用に適応するものであると認められる。
( 2 ) 輸送需給については、全日本空輸株式会社の経営に係る両地域間の定期航空運送事業が廃止されることを前提に、両地域間の航空利用旅客の輸送実績等を勘案して予測すれば、株式会社日本エアシステムの運航と競合することを考慮に入れても、運航開始後1年間の推定輸送量として旅客109千人、貨物319トン程度は確保されるものと考えられ、申請者が申請どおり運航を行うとしても、航空輸送力が著しく供給過剰になることはないものと認められる
( 3 ) 事業収支は、上記の推定輸送量と使用航空機についての運送原価等に基づいて算定すれば、上記期間中において、収入2,296百万円、支出2,279百万円、差引き17百万円の利益を生ずるものと見込まれる。
 また、使用空港及び申請路線に係る航行援助施設は整備されており、必要な航空機、乗員、整備員等も確保されているので、事業計画は経営上及び航空保安上適切なものと認められる。
( 4 ) 申請者は、実績その他からみて、申請事業を適確に遂行するに足る能力を有するものと認められ、また、欠格事由に該当しないものと認められる。
以上に掲げる理由により、この申請は航空法第101条第1項各号に掲げる基準に適合するものと認める。
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