きたるべき21世紀は、経済、文化、社会等国民生活をとりまくあらゆる活動が諸外国
との活発な交流を通じて展開していくことが予想され、このような時代において、航空は、人及び物の円滑な交流を支える最も有効な手段の一つとして、その意義を飛躍的に増大させていくものと考えられる。
我が国が経済的・社会的に今後とも安定した発展を持続し、国際社会に一定の地位を確
保していくためには、航空ネットワークの拠点となる国際ハブ空港や国内拠点空港の整備を時機を失うことなく進め、空港がそのボトルネックとならないよう努めることが喫緊の課題となっている。
特に、東アジア地域においては、大規模な空港の整備が積極的に進められているが、東
アジアの主要な一員である我が国としても、今後とも増大が予想される需要に適切に対応するため、国際ハブ空港を中心とした国際交流拠点の整備を進めることが焦眉の急である。
これらの課題に応えていくことは、我が国自身の問題であるばかりでなく、国際社会か
ら期待されているところでもある。
また、空港の整備は、利用者にとっては、航空輸送サービスの質的充実と量的拡大につ
ながること、周辺地域にとっては、雇用の拡大、経済の発展等の波及効果をもたらすことに留意すべきである。
さらに、空港整備を具体的に進めるに当たっては、地域社会との共生という視点に立つ
よう努める必要がある。