第40回港湾審議会答申



I 策定趣旨

 港湾は、交通、生活、産業等の諸活動を支える島国日本の礎であり、その適切な整備が国民経済の健全な発展と国民生活の向上にとって必要不可欠である。 近年、経済のボーダレス化の進展や円高等の影響により我が国物流の高コスト構造が一層顕著となる中で、我が国の港湾はアジア諸国との激しい競争にさらされている。また、阪神・淡路大震災により露呈した災害に対する脆弱性への対応、深刻化する廃棄物問題や地球温暖化問題への取り組み等、国民が安全で安心して暮らせる環境づくりが急務となっている。 このような情勢にかんがみ、政府は港湾整備事業を引き続き緊急かつ計画的に実施するため、新たに平成8年度を初年度とする新港湾整備五箇年計画を策定することとし、平成8年3月5日、今後の五箇年間における港湾投資の規模を総額7兆4,900億円、このうち、港湾整備事業4兆3,100億円とする旨閣議了解した。 一方、新港湾整備五箇年計画の策定をその内容とする「港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律」については、第136回通常国会において成立し、平成8年5月31日に公布施行された。 その後、港湾審議会に諮り、また、関係各省庁と協議のうえ、第9次港湾整備五箇年計画について成案を得たので、来る12月13日閣議で決定する予定としている。

II 計画期間及び投資規模

(1)計画期間

平成8年度 〜 平成12年度

(2)投資規模(平成8年3月5日 閣議了解)
港湾整備事業4兆3,100億円
災害関連事業・地方単独事業6,800億円
港湾機能施設整備事業等1兆4,000億円
調整費1兆1,000億円
7兆4,900億円

なお、本計画は、今後の社会・経済の動向、財政事情等を勘案しつつ、弾力的にその実施を図るものとする。


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