バリアフリー

静岡鉄道・静岡市 交通事業者と地方公共団体の相互連携によるバリアフリー化の推進

【講評】
 受賞者である静岡鉄道株式会社は、老朽化した商業施設の建替えと鉄道・バスターミナルとの一体的な再開発事業を実施し、また共同受賞者である静岡市は、当該再開発事業の完成に合わせて電線地中化等の周辺整備を行うことにより、乗り継ぎの円滑化や歩行者回遊性が向上し中心市街地の活性化にもつなげるなど、交通事業者と地方公共団体が連携して、全国の地方都市の模範となる一体的なバリアフリー化に取り組んだ点を高く評価し、表彰することとした。

【受賞者の取組み】
●取組みの概要
 静岡鉄道株式会社は、「静岡駅周辺地区交通バリアフリー基本構想」を踏まえ、老朽化した商業施設と鉄道・バスターミナルを一体として再開発を行い、鉄道とバスの相互乗り継ぎを円滑化するなどのバリアフリー化を実現するとともに、障害当事者との協議会を設置し、障害当事者の意見を施設整備に反映した。また再開発事業の完成(平成23年10月)に合わせ、静岡市が周辺整備を行うことにより、より広範囲かつ効果的なバリアフリー化を実現した。

●商業施設と交通ターミナルとの一体的な再開発
 従前は敷地内をバスターミナルが貫通していたため、鉄道駅やバス停を利用する人は地下を経由して移動する必要があったが、再開発の実施により地上部のみの移動が可能となり、バス・鉄道の相互乗り継ぎが円滑に行えるようになったほか、歩行者回遊性の向上が図られ、中心市街地の活性化にもつなげた。

●障害当事者との協議会の設置
 再開発事業の推進にあたり、地域の障害者団体等と「新静岡セノバ・バリアフリー推進協議会」を設立し、商業施設及び交通施設全体に関して意見交換を重ね、その際に出た意見・アドバイスを的確に事業計画に反映した。

●静岡市との連携
 静岡市も当該再開発事業の完成に合わせ、再開発敷地周辺の電線類の地中化を行うなど、交通事業者と地方公共団体が相互に連携することで、より広範囲かつ効果的なバリアフリー化を実現した。

【今後期待される取組み】
 今後も、バリアフリー基本構想に基づき更なるスパイラルアップを実現するとともに、交通事業者と地方公共団体の相互連携によるバリアフリー化が全国に広がることが期待される。

【連絡先】
 [静岡鉄道]静岡市葵区鷹匠1丁目1番1号
 TEL 054-254-5114
 [静岡市]静岡市葵区追手町5番1号
 TEL 054-221-1413(市街地整備課)

【Web-URL】
 http://www.shizutetsu.co.jp [静岡鉄道(株)]
 http://www.cenova.jp [新静岡セノバ]
 http://www.city.shizuoka.jp/ [静岡市]

  • 施設全景(新静岡セノバ)

  • 再開発事業の全体計画

  • 中央コンコース(公共用通路)

  • 新静岡駅

  • 新静岡バスターミナル

  • 黄色と濃いグレーを組み合わせた視覚障害者誘導用ブロック

  • バスターミナルの車路側に設置されたベンチ

  • 電柱類の地中化

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