バリアフリー

佐賀県 パーキングパーミット制度導入などによる先導的なまちづくり

【講評】
 受賞者は、公共施設やショッピングセンターなどの身障者用駐車場において、障害のない人による不適正利用を防ぐために、利用証交付などからなる「パーキングパーミット制度」を全国に先駆けて実施するとともに、高齢者や障害者などが外出しやすい環境づくりを進めるために、店舗、事業所などの協力により、誰でも利用できるように開放され、バリアフリー化されたトイレを整備していく「みんなのトイレ協力制度」を実施するなど、地域の課題に対応した先導的なまちづくりに取組んだ点を高く評価し、表彰することとした。

【受賞者の取組み】
●取組みの概要
 佐賀県は、すべての人にやさしいユニバーサルデザインのまちづくりを進めてきており、その一環として、身障者用駐車場において、障害のない人による不適正利用を防ぐために、「パーキングパーミット制度」を実施するとともに、高齢者や障害者等が外出しやすい環境づくりを進めるために、「みんなのトイレ協力制度」を実施するなどの取組みを積極的に進めた。

●パーキングパーミット制度の実施
 公共施設やショッピングセンターなどの身障者用駐車場に障害のない人が駐車しているために、障害のある人が駐車できない問題が発生している。そのことから、佐賀県は、本当に身障者用駐車場を必要とする、「歩行困難な」身体に障害のある方、高齢者や妊産婦などに利用証(パーキングパーミット)を交付し、駐車時に掲示するとともに、施設の協力により車いす使用者などのための幅広い駐車スペースを確保する「パーキングパーミット制度」を平成18年7月から実施している。その後、近隣する長崎県、熊本県、鹿児島県や山口県との利用証の相互利用が進み、全国21府県3市で制度が導入(平成23年11月時点)され、拡がっているところである。
 また、制度実施後、利用者の増加に伴い、車いす使用者から「利用者が増えて、身障者用駐車場に駐車できないことも多くなった」との声があり、平成21年度からは、車いす使用者などのための幅広い駐車スペースに加えて、車いす使用者を除く利用証保持者のために、施設出入口に近い通常の幅の駐車スペース(プラスワン)の確保の協力を進め、利用者の分散化を図るなど、利用者全体の利便性の向上を図っている。

●「みんなのトイレ協力制度」の実施
 高齢者や障害者などが外出しやすい環境づくりを進めるために、店舗、事業所、公共施設など施設の協力により、設備や広さなど誰もが利用しやすいように配慮され、また誰もが安心して使えるように開放されたトイレ「みんなのトイレ」を整備していく協力制度を平成18年3月から実施し、県内で775施設(平成23年3月末時点)の協力を得ている。
 今後も誰もが利用できるトイレが県内に増え、車いすを使用されている方やオストメイト(人工肛門・人工膀胱)の方、高齢者、妊婦、こども連れの方などが気軽にまちに出かけられるようになることを目指している。

【今後期待される取組み】
 地域の課題に対応したまちづくりを進めるために、「パーキングパーミット制度」や「みんなのトイレ協力制度」の取組みが、地域の実情に応じて、できる限り全国各地に広がることが期待される。

【連絡先】
 佐賀県佐賀市城内1丁目1番59号
 TEL 0952-24-2111

【Web-URL】
 http://www.saga-ud.jp/

  • 利用証の例

  • 駐車スペース

  • 駐車スペース(プラスワン)

  • 「みんなのトイレ」ステッカー

  • 「みんなのトイレ」内部

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