バリアフリー

札幌狸小路商店街振興組合・札幌市 24時間歩行者専用化の実施とあわせた商店街のバリアフリー化

【講評】
 受賞者は、「商店街」という各店舗の同意を得ることが困難な地域において、道路横断勾配(道路中央から店舗側への勾配)の緩和、各店舗出入口における段差の解消、滑りにくい路面仕上げへの変更、視覚障害者誘導用ブロックの敷設等のバリアフリー化に係る整備を行うとともに、高齢者、障害者等を含む歩行者が最優先との考えのもと、商店街における車両通行のルールを組合が自主的に定め、24 時間歩行者専用化を実現した。バリアフリー化に係る整備と交通ルールの制定を一体的に取り組んだ点を高く評価し、表彰することとした。

【受賞者の取組み】
●取組みの概要
 札幌狸小路商店街振興組合と札幌市は、「新・札幌市バリアフリー基本構想」に基づく道路のバリアフリー化に係る整備を行うにあたり、「狸小路商店街道路環境整備検討協議会」を立ち上げ、度重なる協議や社会実験を行うとともに、計画・設計・施工の各段階において、積極的に高齢者や障害者団体からの意見を取り入れ整備を行った。
 また、視覚障害者誘導用ブロックの道路中央敷設や道路横断勾配の緩和等のハード面の整備だけではなく、24時間歩行者専用化の交通規制を実現する上で、通行許可を得た荷捌車等の車両通行のルールを自主的に制定し、歩行者の安全の確保を図るとともに、当該ルールの継続的な運用に取り組んでいる。

●道路横断勾配の緩和や舗装面の改良
 舗装面のかさ上げ等を行い、道路中央から店舗側への勾配の緩和や各店舗の出入り口における移動の円滑化にも積極的に取り組んでいる。また舗装面の仕上げを滑りにくく目地の少ない材料とするなど、より一層の移動の円滑化を図っている。

●視覚障害者誘導用ブロックの敷設と24 時間歩行者専用化の実現
 道路幅員が狭く歩道の設置が困難なアーケード街において、視覚障害者誘導用ブロックを道路中央へ敷設するため、障害当事者等の参加する度重なる協議や社会実験を行った上で、通行許可を得た荷捌車等の車両通行のルールを商店街が自主的に制定し、24 時間歩行者専用化を実現させるとともに、敷設箇所周辺1.5 m幅の配色を変えることで歩行空間を明確にし、歩行者の安全を確保している。

【今後期待される取組み】
 高齢者・障害者等が日常生活において利用する商店街において、バリアフリー化は重要な課題である。札幌狸小路商店街における取組みは、バリアフリー化に係るハード整備と交通ルールの制定とを一体的に取り組んだ先進的な事例として参考となるものであり、他の商店街等へ広がることが期待される。

【連絡先】
 [札幌狸小路商店街振興組合]札幌市中央区南2条西2丁目13番地
 TEL 011-241-5125
 [札幌市]札幌市中央区北1条西2丁目
 TEL 011-211-2617(道路課)

【Web-URL】
 http://www.tanukikoji.or.jp/ [札幌狸小路商店街振興組合]

 http://www.city.sapporo.jp/ [札幌市]

  • バリアフリー化整備後の状況

  • バリアフリー化整備後の状況

  • バリアフリーチェック

  • バリアフリーチェック

  • 社会実験の様子

  • 車両通行のルール

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