【講評】　
　受賞者は、分野・組織の壁を越え一貫して障害者の立場に立ち、沖縄観光のバリアフリー化、ユニバーサルデザイン化に継続的に取り組んでおり、那覇空港に設置した日本初の空港内観光案内所である「しょうがい者・こうれい者観光案内所」は、単なるバリアフリー案内所を超えた総合的なバリアフリーツアー援助システムの空港窓口として優れた機能を有している。こうした、窓口を拠点とした多面的な活動により、ユニバーサルツーリズムの推進において全国の模範となるような取組みを進めた点を高く評価し、表彰することとした。

【受賞者の取組み】
■取組みの概要
　特定非営利活動法人バリアフリーネットワーク会議は、那覇空港内に障害者・高齢者等の沖縄旅行をサポートするワンストップ相談窓口となる「しょうがい者・こうれい者観光案内所」を設置し、沖縄のバリアフリー対応の観光地等の情報提供や、車椅子・ベビーカー等の貸出を実施している。また旅行への同行や入浴介助なども行っており、修学旅行生からの依頼については無料で対応している。また平成25 年には国際通りにも「しょうがい者・こうれい者観光案内所」を設置し、同様のサービスの他、一時保育や荷物の一時預かりなどのサービスも行っている。

● 人材育成
　琉球大学と連携し、観光ケアサポーター（旅行への同行や入浴、食事等の介助を行う人材）を育成する講座を開設し、人材育成に努めている。

● 編集・出版
　障害者の方がホテルなどの観光施設で災害にあった際の避難方法をまとめた「逃げるバリアフリーマニュアル」、沖縄県内のバリアフリーに対応した観光施設の紹介や実際に障害のある人が施設に行った際の体験レポートをまとめた「そらくる沖縄」、沖縄の公園のバリアフリー化のあり方をまとめた「沖縄ユニバーサル公園等建設指針」などの編集・出版を行っている。

【今後期待される取組み】
　ユニバーサルツーリズムにおける先進的な取組みを継続的かつ組織的に発展させていくことが期待される。

【連絡先】
　沖縄県沖縄市照屋１－14－14

【Web-URL】
　http://barifuri-okinawa.org/bfn/index.html