昭和二十四年五月二十 四日法律第百号
(目的)
第一条
この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適 正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発展を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条
この法律において「建設工事」とは、土木建設に関する工事で別表の上欄に掲げるものをいう。
2 この法律において「建設業」とは、元請、下請その他いかなる名義をもつてするかを問わず、建設工事の完 成を請け負う営業をいう。
3 この法律において「建設業者」とは、第三条第一項の許可を受けて建設業を営む者をいう。
4 この法律において「下請契約」とは、建設工事を他の者から請け負つた建設業を営む者と他の建設業を営む 者との間で当該建設工事の全部又は一部について締結される請負契約をいう。
5 この法律において「発注者」とは、建設工事(他の者から請け負つたものを除く。)の注文者をいい、「元 請負人」とは、下請契約における注文者で建設業者であるものをいい、「下請負人」とは、下請契約における請負人をいう。
第一節 通則
(建設業の許可)
第三条
建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内 に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては建設大臣の、一の都道府県の 区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定 める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。
一 建設業を営もうとする者であつて、次号に掲げる者以外のもの
二 建設業を営もうとする者であつて、その営業にあたつて、その者が発注者から直接請け負う一件の建設工事 につき、その工事の全部又は一部を、下請代金の額(その工事に係る下請契約が二以上あるときは、下請代金の額の総額)が政令で定める金額以上となる下請契 約を締結して施工しようとするもの
2 前項の許可は、別表の上欄に掲げる建設工事の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる建設業に分けて与 えるものとする。
3 第一項の許可は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
4 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下「許可の有効期間」という。)の満了の日まで にその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。
5 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の 日の翌日から起算するものとする。
6 第一項第一号に掲げる者に係る同項の許可(第三項の許可の更新を含む。以下「一般建設業の許可」とい う。)を受けた者が、当該許可に係る建設業について、第一項第二号に掲げる者に係る同項の許可(第三項の許可の更新を含む。以下「特定建設業の許可」とい う。)を受けたときは、その者に対する当該建設業に係る一般建設業の許可は、その効力を失う。
(略)
(建設工事の請負契約の原則)
第十八条
建設工事の請負契約の当事者は、各々の対等な立場における合意に基いて公正な契約を締結し、信義に従つて誠 実にこれを履行しなければならない。
(建設工事の請負契約の内容)
第十九条
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署 名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一 工事内容
二 請負代金の額
三 工事着手の時期及び工事完成の時期
四 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方 法
五 当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止に申出があつた場合 における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め
六 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
七 価格等(物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二条に規定する価格等をいう。)の変動若しくは変 更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
七の二 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
七の三 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方 法に関する定め
八 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
九 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
十 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
十一 契約に関する紛争の解決方法
2 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内 容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
(現場代理人の選任等に関する通知)
第十九条の二
請負人は、請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人の権限に関する 事項及び当該現場代理人の行為についての注文者の請負人に対する意見の申出の方法を、書面により注文者に通知しなければならない。
2 注文者は、請負契約の履行に関し工事現場に監督員を置く場合においては、当該監督員の権限に関する事項 及び当該監督員の行為についての請負人の注文者に対する意見の申出の方法を、書面により請負人に通知しなければならない。
(不当に低い請負代金の禁止)
第十九条の三
注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められ る原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない。
(不当な使用資材等の購入強制の禁止)
第十九条の四
注文者は、請負契約の締結後、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事に使用する資材若 しくは機械器具又はこれらの購入先を指定し、これらを請負人に購入させて、その利益を害してはならない。
(発注者に対する勧告)
第十九条の五
建設業者と請負契約を締結した発注者(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第 五十四号)第二条第一項に規定する事業者に該当するものを除く。)が前二条の規定に違反した場合において、特に必要があると認めるときは、当該建設業者の 許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該発注者に対して必要な勧告をすることができる。
(建設工事の見積り等)
第二十条
建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その 他の経費の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
2 建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでの間に、建設工事の見積 書を提示しなければならない。
3 建設工事の注文者は、請負契約の方法が随意契約による場合にあつては契約を締結する以前に、入札の方法 により競争に付する場合にあつては入札を行なう以前に、第十九条第一項第一号及び第三号から第十一号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を 提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければなら ない。
(契約の保証)
第二十一条
建設工事の請負契約において請負代金の全部又は一部の前金払をする定がなされたときは、注文者は、建設業者 に対して前金払をする前に、保証人を立てることを請求することができる。但し、公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和二十七年法律第百八十四号)第 二条第四項に規定する保証事業会社の保証に係る工事又は政令で定める軽微な工事については、この限りでない。
2 前項の請求を受けた建設業者は、左の各号の一に規定する保証人を立てなければならない。
一 建設業者の債務不履行の場合の遅延利息、違約金その他の損害金の支払の保証人
二 建設業者に代つて自らその工事を完成することを保証する他の建設業者
3 建設業者が第一項の規定により保証人を立てることを請求された場合において、これを立てないときは、注 文者は、契約の定にかかわらず、前金払をしないことができる。
(一括下請負の禁止)
第二十二条
建設業者は、その請け負つた建設工事を、いかなる方法をもつてするかを問わず、一括して他人に請け負わせて はならない。
2 建設業を営む者は、建設業者から当該建設業者の請け負つた建設工事を一括して請け負つてはならない。
3 前二項の建設工事が多数の者が利用する施設又は工作物に関する重要な建設工事で政令で定めるもの以外の 建設工事である場合において、当該建設工事の元請負人があらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、これらの規定は、適用しない。
(下請負人の変更請求)
第二十三条
注文者は、請負人に対して、建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、その変更
を請求することができる。ただし、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人については、この限りでない。
(工事監理に関する報告)
第二十三条の二 請負人は、その請け負つた建設工事の施工について建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第十八条第三項の規定により建築士から工事を設
計図書のとおりに実施するよう求められた場合において、これに従わないときは、直ちに、第十九条の二第二項の規定により通知された方法により、注文者に対
して、その旨及び建築士の求めに従わない理由を報告しなければならない。
(請負契約とみなす場合)
第二十四条
委託その他いかなる名義をもつてするかを問わず、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約は、建 設工事の請負契約とみなして、この法律の規定を適用する。
(下請負人の意見の聴取)
第二十四条の二
元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定 めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
(下請代金の支払)
第二十四条の三
元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象 となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支払を受けた金額の出来形に対する割合及び当該下請負人が施工した出来形部分に相応する下請 代金を、当該支払を受けた日から一月以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。
2 元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事 の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
(検査及び引渡し)
第二十四条の四
元請負人は、下請負人からその請け負つた建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日か ら二十日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
2 元請負人は、前項の検査によつて建設工事の完成を確認した後、下請負人が申し出たときは、直ちに、当該 建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。ただし、下請負契約において定められた工事完成の時期から二十日を経過した日以前の一定の日に引渡しを 受ける旨の特約がされている場合には、この限りでない。
(特定建設業者の下請代金の支払期日等)
第二十四条の五
特定建設業者が注文者となつた下請契約(下請契約における請負人が特定建設業者又は資本金額が政令で定める 金額以上の法人であるものを除く。以下この条において同じ。)における下請代金の支払期日は、前条第二項の申出の日(同項ただし書の場合にあつては、その 一定の日。以下この条において同じ。)から起算して五十日を経過する日以前において、かつ、できる限り短い期間内において定められなければならない。
2 特定建設業者が注文者となつた下請契約において、下請代金の支払期日が定められなかつたときは前条第二 項の申出の日が、前項の規定に違反して下請代金の支払期日が定められたときは同条第二項の申出の日から起算して五十日を経過する日が下請代金の支払期日と 定められたものとみなす。
3 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金の支払につき、当該下請代金 の支払期日までに一般の金融期間(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付 してはならない。
4 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金を第一項の規定により定めら れた支払期日又は第二項の支払期日までに支払わなければならない。当該特定建設業者がその支払をしなかつたときは、当該特定建設業者は、下請負人に対し て、前条第二項の申出の日から起算して五十日を経過した日から当該下請代金の支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該未払金額に建設省令で 定める率を乗じて得た金額を遅延利息として支払わなければならない。
(下請負人に対する特定建設業者の指導等)
第二十四条の六
発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事 の施工に関し、この法律の規定又は建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下 請負人の指導に努めるものとする。
2 前項の特定建設業者は、その請け負つた建設工事の下請負人である建設業を営む者が同項に規定する規定に 違反していると認めたときは、当該建設業を営む者に対し、当該違反している事実を指摘して、その是正を求めるように努めるものとする。
3 第一項の特定建設業者が前項の規定により是正を求めた場合において、当該建設業を営む者が当該違反して いる事実を是正しないときは、同項の特定建設業者は、当該建設業を営む者が建設業者であるときはその許可をした建設大臣若しくは都道府県知事又は営業とし てその建設工事の行われる区域を管轄する都道府県知事に、その他の建設業を営む者であるときはその建設工事の現場を管轄する都道府県知事に、速やかに、そ の旨を通報しなければならない。
(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
第二十四条の七
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負つた場合において、当該建設工事を施工するために締結した 下請契約の請負代金の額(当該下請契約が二以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確 保するため、建設省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の建設省令 で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
2 前項の建設工事の下請負人は、その請け負つた建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときは、建設 省令で定めるところにより、同項の特定建設業者に対して、当該他の建設業を営む者の商号又は名称、当該者の請け負つた建設工事の内容及び工期その他の建設 省令で定める事項を通知しなければならない。
3 第一項の特定建設業者は、同項の発注者から請求があつたときは、同項の規定により備え置かれた施工体制 台帳を、その発注者の閲覧に供しなければならない。
4 第一項の特定建設業者は、建設省令で定めるところにより、当該建設工事における各下請負人の施工の分担 関係を表示した施工体系図を作成し、これを当該工事現場の見やすい場所に掲げなければならない。
(建設工事紛争審査会の設置)
第二十五条
建設工事の請負に関する紛争の解決を図るため、建設工事紛争審査会を設置する。
2 建設工事紛争審査会(以下「審査会」という。)は、この法律の規定により、建設工事の請負に関する紛争 (以下「紛争」という。)につきあつせん、調停及び仲裁(以下「紛争処理」という。)を行う権限を有する。
3 審査会は、中央建設工事紛争審査会(以下「中央審査会」という。)及び都道府県建設工事審査会(以下 「都道府県審査会」という。)とし、中央審査会は国土交通省に、都道府県審査会は、都道府県に置く。
(審査会の組織)
第二十五条の二
審査会は、委員十五人以内をもつて組織する。
2 委員は、人格が高潔で識見の高い者のうちから、中央審査会にあつては国土交通大臣が、都道府県審査会に あつ ては都道府県知事が任命する。
3 中央審査会及び都道府県審査会にそれぞれ会長を置き、委員の互選により選任する。
4 会長は、会務を総理する。
5 会長に事故があるときは、委員のうちからあらかじめ互選された者がその職務を代理する。
(委員の任期等)
第二十五条の三
委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 委員は、後任の委員が任命されるまでその職務を行う。
4 委員は、非常勤とする。
(委員の欠格条項)
第二十五条の四
次の各号の一に該当する者は、委員となることができない。
一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終り、又はその執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しな い者
(委員の解任)
第二十五条の五
国土交通大臣又は都道府県知事は、それぞれその任命に係る委員が前条各号の一に該当するに至つたときは、そ の委 員を解任しなければならない。
2 国土交通大臣又は都道府県知事は、それぞれその任命に係る委員が次の各号の一に該当するときは、その委 員を 解任することができる。
一 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
二 職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められるとき。
(会議及び議決)
第二十五条の六
審査会の会議は、会長が招集する。
2 審査会は、会長又は第二十五条の二第五項の規定により会長を代理する者のほか、委員の過半数が出席しな ければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 審査会の議事は、出席者の過半数をもつて決する。可否同数のときは、会長が決する。
(特別委員)
第二十五条の七
紛争処理に参与させるため、審査会に、特別委員を置くことができる。
2 特別委員の任期は、二年とする。
3 第二十五条の二第二項、第二十五条の三第二項及び第四項、第二十五条の四並びに第二十五条の五の規定 は、特別委員について準用する。
4 この法律に規定するもののほか、特別委員に関し必要な事項は、政令で定める。
(都道府県審査会の委員等の一般職に属する地方公務員たる性質)
第二十五条の八
都道府県審査会の委員及び特別委員は、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三十四条、第六十 条第二号及び第六十二条の規定の適用については、同法第三条第二項に規定する一般職に属する地方公務員とみなす。
(管轄)
第二十五条の九
中央審査会は、次の各号に掲げる場合における紛争処理について管轄する。
一 当事者の双方が国土交通大臣の許可を受けた建設業者であるとき。
二 当事者の双方が建設業者であつて、許可をした行政庁を異にするとき。
三 当事者の一方のみが建設業者であつて、国土交通大臣の許可を受けたものであるとき。
2 都道府県審査会は、次の各号に掲げる場合における紛争処理について管轄する。
一 当事者の双方が当該都道府県の知事の許可を受けた建設業者であるとき。
二 当事者の一方のみが建設業者であつて、当該都道府県知事の許可を受けたものであるとき。
三 当事者の双方が許可を受けないで建設業を営む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当 該都道府県の区域内にあるとき。
四 前項第三号に掲げる場合及び第二号に掲げる場合のほか、当事者の一方のみが許可を受けないで建設業を営 む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当該都道府県の区域内にあるとき。
3 前二項の規定にかかわらず、当事者は、双方の合意によつて管轄審査会を定めることができる。
(紛争処理の申請)
第二十五条の十
審査会に対する紛争処理の申請は、政令の定めるところにより、書面をもつて、中央審査会に対するものにあつ ては国土交通大臣を、都道府県審査会に対するものにあつては当該都道府県知事を経由してこれをしなければならない。
(あつせん又は調停の開始)
第二十五条の十一
審査会は、紛争が書自他場合において、次の各号の一に該当するときは、あつせん又は調停を行う。
一 当事者の双方又は一方から、審査会に対しあつせん又は調停の申請がなされたとき。
二 公共性のある施設又は工作物で政令で定めるものに関する紛争につき、審査会が職権に基き、あつせん又は 調停を行う必要があると決議したとき。
(あつせん)
第二十五条の十二
審査会によるあつせんは、あつせん委員がこれを行う。
2 あつせん委員は、委員又は特別委員のうちから、事件ごとに、審査会の会長が指名する。
3 あつせん委員は、当事者間をあつせんし、双方の主張の要点を確かめ、事件が解決されるように努めなけれ ばならない。
(調停)
第二十五条の十三
審査会による調停は、三人の調停委員がこれを行う。
2 調停委員は、委員又は特別委員のうちから、事件ごとに、審査会の会長が指名する。
3 審査会は、調停のため必要があると認めるときは、当事者の出頭を求め、その意見をきくことができる。
4 審査会は、調停案を作成し、当事者に対しその受領を勧告することができる。
5 前項の調停案は、調停委員の過半数の意見で作成しなければならない。
(あつせん又は調停を要しない場合)
第二十五条の十四
審査会は、紛争がその性質上あつせん若しくは調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目
的でみだりにあつせん若しくは調停の申請をしたと認めるときは、あつせん又は調停をしないものとする。
(あつせん又は調停の打切り)
第二十五条の十五
審査会は、あつせん又は調停に係る紛争についてあつせん又は調停による解決の見込みがないと認めるときは、あつせん又は調停を打ち切ることができる。
2 審査会は、前項の規定によりあつせん又は調停を打ち切つたときは、その旨を当事者に通知しなければならない。
(時効の中断)
第二十五条の十六
前条第一項の規定によりあつせん又は調停が打ち切られた場合において、当該あつせん又は調停の申請をした者が同条第二項の通知を受けた日から一月以内に
あつせん又は調停の目的となつた請求について訴えを提起したときは、時効の中断に関しては、あつせん又は調停の申請の時に、訴えの提起があつたものとみな
す。
(訴訟手続の中止)
第二十五条の十七
紛争について当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、
四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
一 当該紛争について、当事者間において審査会によるあつせん又は調停が実施されていること。
二 前号に規定する場合のほか、当事者間に審査会によるあつせん又は調停によつて当該紛争の解決を図る旨の合意があること。
2 受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
3 第一項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第一項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。
(仲裁の開始)
第二十五条の十八
審査会は、紛争が生じた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、仲裁を行う。
一 当事者の双方から、審査会に対し仲裁の申請がなされたとき。
二 この法律による仲裁に対する旨の合意につ基づき、当事者の一方から、審査会に対し仲裁の申請がなされた とき。
(仲裁)
第二十五条の十九
審査会による仲裁は、三人の仲裁委員がこれを行う。
2 仲裁委員は、委員又は特別委員のうちから当事者が合意によつて選定した者につき。審査会の会長が指名す る。ただし、当事者の合意による選定がなされなかつたときは、委員又は特別委員のうちから審査会の会長が指名する。
3 仲裁委員のうち少なくとも一人は、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第二章の規定により、弁護士 となる資格を有する者でなければならない。
4 審査会の行う仲裁については、この法律に別段の定がある場合を除いて、仲裁委員を仲裁人とみなして、民 事訴訟法(明治二十三年法律第二十九号)第八編(仲裁手続)の規定を適用する。
(文書及び物件の提出)
第二十五条の二十
審査会は、仲裁を行う場合において必要があると認めるときは、当事者の申出により、相手方の所持する当該請 負契約に関する文書又は物件を提出させることができる。
2 審査会は、相手方が正当な理由なく前項に規定する文書又は物件を提出しないときは、当該文書又は物件に 関する申立人の主張を真実と認めることができる。
(立入検査)
第二十五条の二十一
審査会は、仲裁を行う場合において必要があると認めるときは、当事者の申出により、相手方の占有する工事現 場その他事件に関係のある場所に立ち入り、紛争の原因たる事実関係につき検査をすることができる。
2 審査会は、前項の規定により検査をする場合においては、当該仲裁委員の一人をして当該検査を行わせるこ とができる。
3 審査会は、相手方が正当な理由なく第一項に規定する検査を拒んだときは、当該事実関係に関する申立人の 主張を真実と認めることができる。
(調停又は仲裁の手続の非公開)
第二十五条の二十二
審査会の行う調停又は仲裁の手続は、公開しない。ただし、審査会は、相当と認める者に傍聴を許すことができ る。
(紛争処理の手続に要する費用)
第二十五条の二十三
紛争処理の手続に要する費用は、当事者が当該費用の負担につき別段の定めをしないときは、各自これを負担す る。
2 審査会は、当事者の申立に係る費用を要する行為については、当事者に当該費用を予納させるものとする。
3 審査会が前項の規定により費用を予納させようとする場合において、当事者が当該費用の予納をしないとき は、審査会は、同項の行為をしないことができる。
(申請手数料)
第二十五条の二十四
紛争処理の申請をする者は、政令の定めるところにより、申請手数料を納めなければならない。
(紛争処理状況の報告)
第二十五条の二十五
中央審査会は、国土交通大臣に対し、都道府県審査会は、当該都道府県知事に対し、国土交通省令の定めるとこ ろに よ り、紛争処理の状況について報告しなければならない。
(政令への委任)
第二十五条の二十六
この章に規定するもののほか、紛争処理の手続及びこれに要する費用に関し必要な事項は、政令で定める。
(略)
(略)
第五十五条
次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
二 正当な理由がなくて第二十五条の十三第三項の規定による出頭の要求に応じなかつた者
(略)
土木一式工事 土木工事業
建築一式工事 建築工事業
大工工事 大工工事業
左官工事 左官工事業
とび・土工・コンクリート工事 とび・土工工事業
石工事 石工事業
屋根工事 屋根工事業
電気工事 電気工事業
管工事 管工事業
タイル・れんが・ブロツク工事 タイル・れんが・ブロツク工事業
鋼構造物工事 鋼構造物工事業
鉄筋工事 鉄筋工事業
ほ装工事 ほ装工事業
しゆんせつ工事 しゆんせつ工事業
板金工事 板金工事業
ガラス工事 ガラス工事業
塗装工事 塗装工事業
防水工事 防水工事業
内装仕上工事 内装仕上工事業
機械器具設置工事 機械器具設置工事業
熱絶縁工事 熱絶縁工事業
電気通信工事 電気通信工事業
造園工事 造園工事業
さく井工事 さく井工事業
建具工事 建具工事業
水道施設工事 水道施設工事業
消防施設工事 消防施設工事業
清掃施設工事 清掃施設工事業