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背景と目的
米国カリフォルニア州においては、ロサンゼルス〜サンフランシスコ・サクラメントを中心として区間で、高速鉄道を整備する計画がある。この計画に対し、国土交通省はカリフォルニア州政府との間で、高速鉄道に関する計画など情報を共有して協力関係を促進することについて合意を行い、これに基づき共同調査を実施しているところである。
カリフォルニア州政府は、高速鉄道計画を進めるにあたり、日本の高速鉄道である新幹線について大きな関心を有しており、カリフォルニア州政府より国土交通省に対して協力要請が来ている。このため、カリフォルニア州に技術者を派遣し、アドバイスを行うことで、日本の新幹線システムの優位性について理解を図り、コアシステム選定における新幹線技術の採用にも有利であると考えられる。
事業概要
米国では鉄道利用が一般的でないため、高速鉄道建設の財源を住民投票で決める以上、計画推進のためには、住民や議会関係者等有力者に高速鉄道の有用性を広く理解してもらうことが重要である。このため、本事業では、鉄道利用が広く浸透し、高速鉄道の長期に渡る豊富な経験を有する我が国より、カリフォルニアに技術者を派遣し、高速鉄道の有用性についての知見を提供した。また、具体的な高速鉄道の建設に関連して、日本における新幹線の整備・運営手法、事業評価手法、新幹線の建設技術に関する考え方を提供している。
同時に、カリフォルニア州政府等関係者へのアドバイス、説明、意見交換を実施することにより、日本の新幹線システムの優位性について理解の深度化を図った。また、現在システムの仕様決定のための検討作業を準備中であるため、新幹線システムの特性や米連邦鉄道局基準の適応性の検討を行った。
事業の概要図
カリフォルニア高速鉄道技術調査事業
