富山県・城端町


13 桜並木の城端神明通り


写真1
 城端町は、古くから交通の要衝、絹織物の産地、城端別院善徳寺の門前町として栄えてきた所で、現在でもクランク状の道や坂道が多く、城郭都市的な面影を残している。
 「桜並木の城端神明通り」の沿道には、城端別院善徳寺、龍勝寺、瑞泉寺、水月寺をはじめとする歴史的建造物が連なり、城端神明宮への参道にもなっている。また、小中学校の通学路、レクリエーション施設へのアクセス道路としても利用されており、歩行者の安全を確保し、人々が集うコミュニティ道路として整備が進められた。
 整備にあたっては、地元町内会で組織されたくらしのみちづくり準備委員会が計画段階から協議に参加しており、大正末期から昭和初期にかけて植えられた桜並木をそのまま街路樹として活かすなどの手法が取り入れられた。
 沿道には、門前町としての情緒を醸し出すための照明装置を設けたり、歩道に疑石平板ブロックを用いるなど、周辺景観との調和に配慮している。また、車の減速を促すために、車道に狭幅部を設けて一方通行とした。
 公共施設を利用する人々や観光客に親しまれる道となっており、祭礼の行列にも使用されるなど、地域のコミュニティの場としても活用されている。

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