岩手県・盛岡市


2 仙北西地区自転車歩行者道ネットワーク みちくさ通り 外5路線


写真1
 盛岡市では、西仙北地区の土地区画整理事業の一環として、JR仙北町駅、地域内の学校、保育所、公園を結びつけた自転車歩行者道ネットワークの整備を行った。
 この事業は、歩行者や自転車の交通安全を図るだけではなく、地域住民のコミュニケーションや憩いの場を創出することにも配慮し、デザインをはじめとする整備内容を地域往民と検討しながら計画が進められた。
 整備にあたっては、みちくさ通りほか五つの名称が付けられた道沿いに、プレイロット(小公園)を設けて地域住民の語らいの場や子供たちの遊び場としている。そのデザインについても画一的にならないように配慮しており、特徴的な彫刻を配置するなど、各ゾーンのシンボルとなるように個性を持たせている。
 幹線道路との横断部分に設けられた地下道も、これまでのような画一的な整備ではなく、入口の傾斜屋根に花壇を設けたり、壁面に北上川の四季を紹介する地元小学生のタイル画を設置している。また、水路沿いの学園通りには水路側に植樹帯を設け、うるおいのある景観の創出を図ったり、案内板や街路灯に地場産業である南部鉄を用いている。
 整備後は、生活道路としての利用はもとより、プレイロットには予供たちが集まったり、地域住民の雑談の場になるなど、日常生活に溶け込んだ市街地空間として親しまれている。沿道の花壇も地域住民が四季折々の草花を植えて、自ら維持管理を行っている。

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