福島県・郡山市


4 せせらぎこみち


写真1
 郡山市発展の礎となった安積疏水は、明治時代に掘削されたもので、現在も農業用水等に利用されている。しかし、近年は都市化の進展により、中心部付近は生活排水が流入して側溝の一部となってしまった。そのため、かつての安積疏水のような清流を復活することを目的に水路と周辺の整備を進めたものが、「せせらぎこみち」である。
 整備にあたっては、雨水幹線をボックスカルバートで暗渠化し、その上部に遊歩道と植栽を施したせせらぎ水路を設け、目に見える下水道として市民にアピールするとともに、親水性を向上させた良好な水辺空間の創出を図った。せせらぎに流される水については、最上流部で取水した水を簡易処理して放流している。
 また、遊歩道は災害時の避難道路としての役割も兼ねており、車椅子の利用者にも配慮したバリアフリーで施工している。施設名称は市民からの公募により決定した。
 整備後は、市民の散策や憩いの場として親しまれているほか、近くには総合病院や学校施設もあることから、患者のリハビリ、子供たちの自然観察の場としても利用されている。

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