群馬県・高崎市


6 ハープの泉


写真1
 「ハープの泉」は、JR高崎駅西口と市庁舎を結ぶシンフォニーロード沿いにある広場に設置されたもので、商業・業務集積地と官公庁・文化施設が集中する地区の接点となる、シンボル性の高い都市空間の創出をめざして整備が進められた。
 高崎市では、戦後まもなく市民オーケストラが誕生し、現在では群馬交響楽団を擁するなど、音楽・文化の普及と振興に努めている。この広場の周辺には、群馬音楽センターをはじめとする音楽関連施設があるほか、音楽のある街・たかさきを市のスローガンに掲げていることから、古代ハープをモチーフにしたモニュメントを中心に、音符をアレンジした舗装を施すなど、音楽をテーマにしたデザインで施工されている。
 また、施設のシンボル性を高めるために、モニュメントを高崎駅と市庁舎に対して並行に配置し、変則的な形を印象付けないよう、既存の歩道との一体性を図った。夜間のライトアップに際しても、柱状の照明灯を設けず、ベンチの下部・せせらぎに照明施設を配置し、広場を幻想的なムードに演出している。
 整備にあたっては、地元の南銀座商店街まちづくり委員会と広場の整備方針やデザインなどの協議を行った。施設の名称については、周辺部を含めた雰囲気から考えてもらうため、完成から三か月後に一般公募を行い、地域住民で構成された選定委員会で決定された。

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