東京都・大田区


8 蒲田駅東口(区役所前本通り)


写真1
 この事業は、JR蒲田駅東口駅街路二号線(区役所前本通り)と周辺道路の改修事業で、まちづくり協議会をはじめ、町内会、商店会、沿道住民組織等、幅広い住民参加によって進められた。
 整備にあたっては、交差点部分にあった既存の歩道橋を撤去して歩道部分の拡張を行ったほか、電柱の地中化、路面の改良等、歩行者が歩きやすい道づくりに配慮した。
 また、道路に特徴を持たせるために、キネマのまちなど蒲田の歴史文化をファニチャー類で表現したり、かつて近くに香料関係の会社があったことから、香り産業発祥の地として香りのある街路樹の植栽を行った。また、路面の色彩についても、まちづくり協議会などで検討されたイメージカラーにより、蒲田駅東口周辺全体の統一を図っている。
 整備事業の施行では、単なるシンボル道路工事に留まらず、地域住民とともに交通体系の見直しを含めて問題点の検討が行われた。このため、当初の計画より完成までに相当の時間を要することとなったが、地域の変化を見据えたまちづくりが、住民と行政の連携のもとで進めることができた。
 完成後は、既存の住民組織やまちづくり組織のほかに、新たな通り組織が生まれるなど、地域コミュニティも活性化している。また、通り利用に向けたルールづくりも、住民間でつくられ始めている。

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