尼崎臨海部における従業員への情報提供(兵庫県尼崎市)
 
背景
  兵庫県、尼崎市では大規模工場が集積する尼崎市の国道43 号以南の約1,000haにおいて、「森と水と人が共生する環境創造のまち」をめざす「尼崎21 世紀の森」構想を進めており、その一環として、環境改善や地域活性化に貢献する「バス充実策」を検討していました。一方、尼崎臨海部に立地する事業所は駅から遠く、また交替勤務のある事業所も多く、マイカー通勤が多い状況にありました。
 そのような状況の中、平成17年11月、大規模事業所の新規立地に伴い、新規バス路線が開設されました。
(第1回日本モビリティ・マネジメント会議資料より)
 
内容
 大規模事業所の立地によるバス増便をきっかけに、バスのサービスレベルが上がる既存の2事業所・768人の従業員に対して、公共交通の利用をよびかける取り組みを実施しました。
  具体的には、
    ・バス通勤を呼びかける冊子
   ・バス時刻表 ・バスを使って自宅から通勤する方法が個人別に書かれたカード
  を配布すると共に、アンケート調査を実施しました。
 
結果
・アンケートの結果、3.6%の従業員の「通勤手段の変更及び変更の意思」が確認されると共に、バス利用者が11%増加する可能性が示唆されました。
・従業員の「クルマばかり使うのは環境によくない」「クルマ以外の交通手段で通勤すべきと思う」「クルマ以外の交通手段で通勤しようと思う」という意識が向上しました。

実際に配布したカードの例(第33回土木計画学研究・講演集より)
 
出典
尼崎臨海部における通勤者を対象としたモビリティ・マネジメントの取り組み事例
(第1回日本モビリティ・マネジメント会議)(http://www.plan.cv.titech.ac.jp/fujiilab/jcomm/pdf_file1/PK-23.pdf)  
尼崎臨海部における通勤者を対象としたモビリティ・マネジメントの取り組み事例(第33回土木計画学研究・講演集)