記者発表資料
平成１３年４月２日
国土交通省
１．概要
「土木工事共通仕様書」は、各建設作業の順序、使用材料の品質、施工方法等工事を施工するうえで必要な技術的要求、工事内容を説明したもので、発注者としての技術的仕様をとりまとめたものとして、契約図書の一部を構成するものです。
この度、土木工事共通仕様書の一部を改正しました。
２．主な改定内容
１）工事工種体系との整合
現在、積算の体系が工事工種の体系化を実施しており、この体系に整合するよう、出来形管理基準、写真管理基準も工事工種の体系化を実施しています。共通仕様書もこの体系に沿って逐次その整備を進めており、今回の改定では、平成１２年度版工事工種体系に沿った構成とし、「地下横断歩道」「地下駐車場」「RC橋脚鋼板巻立て工(無収縮ﾓﾙﾀﾙ) 」を新たに追加しました。
（工事工種の体系化とは、工事内容について、階層的に工種を細分類していくことにより、工事の標準的な構成内容を規定するとともに、用語や契約にかかわる表示単位についても標準的に規定したもの。）
２）契約条件の明確化
共通仕様書の規定について、「現場での運用を通じて、より一層明確化を図る必要があるもの」及び、「関連技術基準類の規定内容を分析し、より一層条件の明確化を図る必要があるもの」等を対象に、その明確化を図りました。
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例) 第２編第８章 河川維持「天端補修工」の規定
現行 「請負者は、補修面を平坦に整正した後、補修材を均等に敷均さなければならない。」
（施工上必要な技術的要求事項の一層の明確化を図る。）
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改定案 「請負者は、補修面を平坦に整正した後、補修材を均等に敷均し締固めなければならな い。」 |
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３）土木コンクリート構造物耐久性検討委員会の提言を踏まえた対応
土木コンクリート耐久性検討委員会の提言を踏まえ、モデル設計、モデル工事等を伴う検討項目を除き、対応可能なものから共通仕様書に反映させました。
・骨材の品質やコンクリートの配合、圧縮強度試験の実施に関する規定の明確化。
・平成１１年版コンクリート標準示方書（施工編）−耐久性照査型−の規定内容の追加。
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例2) 第１編第５章 鉄筋、無筋コンクリートの規定
新規 「請負者は、レディーミクストコンクリートの品質を確かめるための検査をJIS A 5308により 実施しなければならない。なお、生産者等に検査のための試験を代行させる場合は請負者が その試験に臨場しなければならない。また現場練りコンクリートについても、これに準ずる ものとする。」
（現場での作業の分業化に対して、共通仕様書で責任分担を明確にした。） |
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４）旧労働省による「ずい道建設工事における粉じん対策に関するガイドライン」策定 を踏まえた対応
トンネル工事における粉じん対策を目的に、掘削、ずり積み、ロックボルトの取付け、コンクリート等の吹付け等の実施に伴い粉じんの発生する作業に関する規定を定めたガイドラインが旧労働省から平成12年12月26日に策定されたことを受けた対応を行いました。
５）新規制定されたＪＩＳ規格の位置付け
平成１２年度に新規制定されたＪＩＳ規格について、その利用頻度、技術的必要性等を踏まえて、共通仕様書において明記しました。
・JIS A 5523 （溶接用熱間圧延鋼矢板）、JIS A 1145 （骨材のｱﾙｶﾘｼﾘｶ反応性試験方法(化学法)）、 JIS A 1146（骨材のｱﾙｶﾘｼﾘｶ反応性試験方法(ﾓﾙﾀﾙﾊﾞｰ法））
６）平成13年度から一部で始まる電子納品への対応
平成13年度においては、3億円以上の工事で電子納品を行うことになっているため、対象工事においては「書面」に関する規定を別途監督職員と協議するように、仕様書
を改定しました。
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第１編第１章 総則「用語の定義」の規定
現行 「書面とは、手書き、印刷等の伝達物をいい、発行年月日を記載し、署名又は押印したものを 有効とする。」
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改定案 「書面とは、手書き、印刷等の伝達物をいい、発行年月日を記載し、署名又は押印したものを 有効とする。
(2)電子納品を行う場合は、別途監督職員と協議するものとする。 」 |
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３．その他
全文は国土交通省ホームページに掲載する予定です。同時に、共通仕様書に対する意見募集も引き続き行います。
問い合わせ先
国土交通省大臣官房技術調査課 建設ｺｽﾄ管理企画室長 芦田 義則
5253-8111(内線22351,22353)
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