記者発表資料
「土木建築にかかる設計の基本」(1次案)の策定について |
平成12年12月27日
建 設 省
1.概要
ISO(国際標準化機構)において策定される国際規格については、WTO(世界貿易機関)の政
府調達協定により政府機関においてはその遵守が求められています。また、ISO規格はその内容
が非常に多岐にわたっており、建設に係わる分野においても、例えば、設計・施工に係わる規格
策定も進められています。 こうした背景にあって、我が国の技術標準の国際性の担保および我
が国で蓄積された技術による国際貢献(我が国の技術の国際規格化)を目途として、分野・構造種
別を超えた「設計に係る基本」をとりまとめるために、土木・建築の各分野の学識者等から成る学
識委員会を平成10年12月に設立しました。委員会では、CEN(欧州標準化委員会)で策定された
ISO2394(構造物の種類・形態によらない設計の基本に係わる事項を規定している技術標準)に相
当する技術標準を意識して、土木・建築の自らの分野にとらわれずに、「土木建築にかかる設計の
基本」に関する議論を進めてきました。これらの議論を踏まえ、本案は、関連分野の方々のご意見
をお聞きするために整理したものです。ここでとりまとめられる内容は、技術の国際的な標準化への
対応を意識したものであることは上述の通りですが、さらに、我が国の設計に係る技術標準の将来
的な改訂に際して、様々な分野の枠組みを超えた議論が今後も継続的になされ、国際性を有した技
術標準を策定する一助となることを目的としています。
2.「土木・建築にかかる設計の基本」の構成
設計の基本に関わる根幹的事項を下記のとおり抽出し、検討を行いました。
根幹事項 | 概 要 |
基本的要求性能 | 設計に際しての基本的な要求条件をどのように設定するのか。 |
限界状態 | どのような限界状態を設定するか。 |
作用(荷重) | 基本的な作用(荷重)の取り扱いをどのように規定するか。 |
部分係数法等の照査法 | 部分係数法等の照査方法に関する基本的な考え方をどのように設定するか。 |
耐震 |
国際的なレベルでの耐震設計に関する基本的な考え方をどのように設定するか。 |
3.今後の予定
今後は、平成13年2月まで各学会等から意見を伺い、その後再検討を行った後、ガイドラインとし
て最終的に取りまとめる予定です。
問い合わせ先 建設省 大臣官房技術調査室 技術審議官付補佐 山本 剛 3580-4311(内線2394) 住宅局 建築指導課 課長補佐 香山 幹 3580-4311(内線3966) |