1.情報の共有化とコミュニケーション推進
 (1) 情報提供の改善
【関東地建】




 「荒川コミュニティ・ネット」は、荒川下流域に敷設された河川用光ファイバーケーブルを活用し流域CATVケーブル網等と連携し、流域の自治体や企業、学識経験者、そして住民の方々を結ぶ流域情報ネットワークです。高度情報社会に対応した防災情報、平常時の河川情報、コミュニティ情報などの提供を行っています。



【目的:情報ネットワークを通じた新しい地域社会の形成】

・荒川コミュニティ・ネットは、産(企業)学(学識経験者)官(行政)民(市民)が連携し流域を
 ネットワークで結ぶことで、荒川下流域のより生き生きと暮らしやすい、新しい地域社会である「荒川生活圏」
 の形成を目指した情報提供を行います。


【内容:CATVによる防災情報、荒川映像等の提供】

・荒川下流域に敷設されている河川用光ファイバー網を活用し、放送通信事業(CATV局等)とのインフラと
 連携した沿川市区の情報ネットワークを構築しました。
・荒川下流域の情報ネットワークを通じて、高度情報化社会に対応した防災情報、平常時の河川情報、
 コミュニティ情報等の体kyほうを実施しました。
・平成11年度については流域CATV局を通じて荒川映像の配信を実施しました。

【平常時】




【工夫した点:スクロール映像とわかりやすいデータ・解説の導入】

・CATVに提供している河川情報(ライブ映像)については、下流域全体の様子がわかるように、設置されている
 数台のカメラ映像をスクロールさせて見せるともに、水位や雨量データなども住民の方にわかりやすく
 見ていただけるようにしました。
・CATVに対して、ライブ映像番組についてのヒアリングを実施し、音声情報やBGM、さらにわかりやすい解説等を
 入れることにしました。


【住民の方々の反響】

・昨年8月の熱帯低気圧豪雨の出水時には、CATV局3局(約64,000世帯)に荒川のライブ映像を水位が低下する
 時点までコミュニティチャンネル等による番組を通じて配信を行いました。その後の住民の方々からの意見として、
 「これぞ地域メディアの神髄ですね」、「最近は聞かなくなりましたが、昔は荒川もよく洪水の被害を
 もたらしていた。この様な放送のためなら、視聴料も区民税も大歓迎ですね」といった意見もCATV局を通じて
 いただきました。
・平常のライブ放送についても、工事事務所のアンケート調査により、9割の人が見たことがあり、そのうち
 7割の人が週に1回以上見て、荒川の様子や流域の天気等の情報を得るために利用しているということがわかりました。

【緊急時】




【課題と今後の方針:住民の方々の更なるニーズを踏まえた放送体制の確立】

・緊急時及び平常時の情報内容については、さらにCATV局や住民からの意見を聞きながら取り組む必要があります。
・平常時の放送体制を確立し、「啓発番組」などの番組化も検討する必要があります。
・緊急放送(平常時の放送時間枠を超えた長時間放送)依頼の際の基準や体制(緊急連絡先窓口等)の明確化が必要です。