1.情報の共有化とコミュニケーション推進
 (4) コミュニケーションの推進
【中部地建】




 自然が大好きで環境に配慮できる子供になってもらおうと、国営木曽三川公園で「環境教育プログラム」による体験型学習を実施しています。
 より多くの生徒などに参加してもらうため、東海三県の小中学校にパンフレットを送付するなどPR活動を積極的に行い、秋の遠足シーズンには連日満杯となりました。また、生徒から届く手紙は、担当職員のやりがいともなっています。



【目的:自然が大好きで、環境に配慮できる子供になってほしい】

・「環境教育プログラム」の体験を通して、子供たちに自然を大好きになってほしい。
・自ら自然や環境への考えや関心を持つことで、環境に配慮した「行動」が自発的に出来るような子供になってほしい。


【内容:環境教育プログラムによる体験型学習の実施】

 国営木曽三川公園の8番目の拠点として平成11年7月17日に開園した河川環境楽園内の木曽川水園は、「木曽川が育んだ川の自然や風土・文化を遊びながら学ぶことのできる」ことを基本テーマとした参加体験型の施設となっています。ここでは、学校や一般の団体を対象として「環境教育プログラム」を実施し、自然体験をベースに2時間程度で公園内のフィールドを使い楽しく学ぶことができます。この「環境教育プログラム」は、文部省が平成14年度から完全実施する「総合的な学習の時間」に対応できる取り組みでもあり、地域の方や先生方の意見などを取り込んで対応していけるシステムとなっています。


【プログラム実践風景】



【体験型学習の様子】





【工夫した点:7種類の環境教育プログラムを用意し、近隣の学校へPR】

・開園前からプログラムの作成を準備し、近隣の学校へのPRを積極的に行いました。
・この結果、夏休みには多くの学校の先生が見学に訪れ、秋の遠足シーズンには生徒で連日満杯となる
 盛況ぶりとなりました。
・「環境教育プログラム」には、7種のプログラムが常設してあり、希望により選択できます。
・愛知・岐阜・三重県内の小中学校にパンフレットを直接送付しました。
・学校の先生を主な対象とした指導者講座も開講し、プログラムの考え方や進め方を説明しています。
・指導員が経験を積む中で「もっと分かり易い、もっと楽しい」を追求して日夜プログラム研究にも取り組んでいます。

7種のプログラムと内容

○木曽川に住む魚たち

指導員の話す物語をもとに、ある動物(魚)のイメージ画を描いた後、昔ながらの仕掛けを使って実際に魚を捕まえ、自分の描いた動物と比較しながら魚の観察を行います。

○自分だけの河原の図鑑づくり

河原で見つけた石や植物などを使って、自分だけの図鑑(標本箱)を作ります。

○河原の植物で草木染め

河原に生えている植物を使ってハンカチなどを染めます。

○野草を使った紙づくり

河原に生えている身近な野草で紙をつくります。

○こちらは自然発見新聞社

木曽川水園へ自然の取材に出かけ、見た物、気付いたもの等を記事としてまとめ、発見館で展示する新聞を作ります。

○プラスチックの海

自然界へ捨てられたプラスチックなどのゴミが、自然環境や野生生物、そして人間に与える影響について学び、自分達にできることを話し合います。

○ストーンペインティング

河原で拾った石に絵をつけて、自然の造形物を活かしたアートを楽しみます。




【効果:学校関係者を中心に大盛況】

・「環境教育プログラム」の受講者は、平成11年7月17日開園以来、平成12年3月末現在、2,873名となっています。
・「環境教育プログラム」受講者のうち約9割(2,620名)は学校関係が利用しています。
・学校関係は小学校が30校2,198名、中学校が5校422名となっています。







担当者の声

この手紙は、7種の「環境教育プログラム」の内の『プラスチックの海』に参加した小学4年生から届いたものです。川の「ゴミ」について心を痛めた気持ちと、環境問題の一端に「気づき」今後の行動についての考えが移り変わっていく姿が見られます。これが我々関係者一同の「やりがい」です。