2.社会資本に関する論点の明確化と臨機の対応
 (7) 国土条件と社会資本の整備実態の明確化
【中部地建】




 中部地方の治水対策の現状をわかりやすく説明するため、レポート『中部の治水対策等の現状』作成・公表しました。「治水」、「利水」、「事業の効果」などの項目について、図・表・写真などを使って、一般の方々にもわかりやすい解説と説明をしています。
 このレポートを市町村や学校関係などに配布するなど、PR活動にも取り組んでいます。



【目的:中部地方の社会資本整備の現状をわかりやすく説明】

中部地方の治水対策等の現状をレポートに取りまとめ、図・表・写真を使って、一般の国民の方々にわかりやすく説明します。

【レポートの中身】




【内容:「治水」・「利水」・「事業の効果」などの項目で構成されるレポートを作成】

レポートは、「治水」、「利水」、「事業の効果」などの項目で構成されています。

・「治水」・・・・・・・・中部地方の地形・気象特性である、急勾配の河川状況、日本最大のゼロメートル地帯の
          解説や過去の水害などを図表を使って説明しています。
・「利水」・・・・・・・・頻発する渇水状況を解説しています。
・「事業の効果」・・治水事業が果たす役割を被害軽減の効果や環境整備による効果等でわかりやすく解説しています。
         さらに、住民参加によるビオトープ施工等の「治水事業の新たな取り組み」も紹介しています。


【工夫した点:わかりやすい解説や図・表・写真などで表現】

・「治水」の整備目標を理解していただくため、分かりづらい確率年評価を極力避け、図・表・写真などを
 使ってわかりやすく説明しています。
・一般の方々がよく知っている近年の洪水などを比較対象として、現在の状況や当面の整備目標を表現しました。
・「利水」では、渇水の危険性を喚起し、一水系をモデルに利水安全度の状況を取り上げました。
・管内の各市町村や学校関係などに配布してPRするとともに、治水を目的とした会議等でテキスト代わりに
 活用しました。



 担当者の声

 一般的に治水事業は、種々の施設が総合的に関連しあって効果発現するものであるため、事業毎の効果の表現が難しい。また、直接効果のみであると、狭い範囲の安全度確保に止まってしまうため、土地利用の高度化効果や経済波及効果、あるいは人的(生命・精神)効果等の間接効果を定量的に評価できることが望まれます。
 今後は、過去から現在まで治水事業が地域にどのように貢献し、今後の発展の礎となるかを、水系単位で事業効果を中心に説明できる資料を作成したい。また、我々職員も『川の語り部』となるべく、事業への深い理解と自信を持つことが「説明責任」の第一歩でないかと考えます。