2.社会資本に関する論点の明確化と臨機の対応
 (13) 維持管理における連携推進
【中部地建】




 長良川における美観、環境問題に対して、美観維持と河川利用者への環境啓発を行うため、平成10年5月に市民ボランティア団体「長良川環境レンジャー」が設立されました。
 同団体のメンバーは河川・環境などの維持管理に関する必要な知識を修得し、ゴミの持ち帰り啓発や清掃活動をはじめ車両進入制限の啓発活動などを行っています。
 この活動により、不法駐車の減少や河川景観の向上など日常的にきめ細かな管理ができるようになりました。



【経緯と目的:長良川の美観維持と利用者への環境啓発】

・長良川では、近年、河原におけるバーベキュー、モトクロス、4WDの進入等、様々なアウトドアレジャー
 活動が盛んになっており、それに伴うゴミ等による美観、環境問題が生じています。
・平成9年度からボランティア団体、環境保護団体、関係官庁、学識経験者などにより「長良川安全・
 自然保護・環境対策事業連絡協議会」を組織し、問題解決の方策を探ってきました。
・岐阜県の第4次総合計画の重点施策として「市民オーナーシップ」を位置づけており、その一環として
 長良川を利用する人々に対する環境啓発や、自然生態系の解説をする市民ボランティアである
 「長良川環境レンジャー」が、平成10年5月に設立されました。


【車両進入制限の啓発の様子】




【内容:車両進入の制限、ゴミの持ち帰り啓発や清掃活動などを実施】

・利用者が川の自然に負担をかけないよう、車両進入制限区域、バーベキューゾーン等を設けて、
 利用者がそのルールを守るようパトロールしています。
・利用者に対し、ゴミの持ち帰り啓発やパトロールを実施しています。
 長良川で泳ぐ人々に安全啓発を行い、水上オートバイへの水浴場への進入禁止を啓発しています。
・ゴミの清掃活動を行っています。
・現場活動での気づいたこと等を市や河川管理者に報告・提案しています。



【特徴:河川・環境など必要な知識を修得した人々の市民ボランティア活動】

・長良川環境レンジャーは河川関係(河川法、長良川の自然や環境等)の講義を受講し、必要な知識を
 修得した人々が、ボランティア活動として河川パトロールなどを行っているものです。


【効果:不法駐車の減少と景観の向上など日常的なきめ細かな管理の実現】

・河川レンジャーにより日常的にきめ細かな管理を行うことが可能となりました。
 河原に進入する車両の流れがスムーズになり、不法駐車も減少し河川景観が向上するなどの
 成果があがっています。

【ゴミ持ち帰り啓発、清掃活動の様子】