3.すべてのプロセスにおける評価の明確化
 (16) 実施中の事業の再評価の推進




 公共事業の透明性・効率性の更なる向上を図るため、事業採択後5年間未着工及び10年間継続中の事業箇所等について、事業評価監視委員会を活用した再評価を実施し、事業の継続、中止、休止といった対応方針を決定しています。



【目的:公共事業の透明性・効率性の更なる向上】

建設省では、公共事業の効率性及びその実施過程の透明性の一層の向上を図るため、
平成10年度から公共事業の「再評価システム」を導入しています。


【内容:事業評価監視委員会の活用による事業の見直し】

事業採択後5年間未着工及び10年間継続中の事業箇所等について、事業評価監視委員会を活用した再評価を実施し、必要に応じ事業内容の見直しを行うほか、事業の継続が適当と認められない場合には事業を休止又は中止することとしています。平成11年度は、786の事業について再評価を実施し、その結果、中止事業が3事業、休止事業が9事業、継続事業が774事業となりました。

【再評価の実施フロー図(例)】





事例 一般国道55号高知南国道路
【四国地建】

【事業の目的:幹線道路としての機能の向上】

 高知南国道路は、高規格幹線道路網の一環として、位置付けられており、四国横断自動車道と連携することにより、瀬戸内地方及び本州と結ばれ、一体的な広域道路網として高速ネットワークを形成しています。同時に高知新港と連携することにより、陸・海・空の玄関口を効果的にネットワークする道路となります。
 あわせて、現在の一般国道55号との機能分担により、現況の交通渋滞を解消し、幹線道路としての機能を向上させます。



【背景:交通量の増大】

・近年の車社会の影響により、現国道の交通量は飛躍的に増大しています。
・交通量はますます増える傾向にあり、円滑な交通の確保のためにも高知南国道路の事業推進が求められています。
・高知市高須ではピーク時の旅行速度が5.5km/hであり、早期の改善が望まれています。



【工夫した点:実施予告、結果速報、議事録の公表、記者発表】

・事業評価監視委員会の実施に際し、実施予告、実施直後の結果速報、議事録の後日公表と、
 段階に応じて記者発表を行い、一般の方々への周知に努めています。
・委員への事業説明に際しては、OHP、パワーポイント等わかりやすく工夫して実施しています。



【再評価に係わる資料(説明資料)】

パワーポイント等により以下の事項について説明を実施しました。

・事業の概要
・事業の目的
・位置図
・事業の進捗状況
・事業を巡る社会情勢等の変化
・事業採択時の費用対効果分析の要因の変化
・コスト縮減や代替案立案等の可能性
・地方公共団体の意見
・対応方針





事業評価監視委員会からの意見

一般国道55号高知南国道路については、地域住民の協力を得て、一層の事業促進に努め、早期に供用を図り、高速交通ネットワークの整備効果が発揮できるよう努めること。

なお、整備に当たっては、コスト縮減と開通後の利用促進に努めること。